トレンチコートの歴史的ディテール。
歴史を踏まえて見てみると、当然のように思っていたディテールもちょっと新鮮に見えてくる。これぞ!というポイントが3つあるから、それをまずはチェックしておこう。
カラーの裏のジグザグステッチ。
襟(カラー)の裏をよく見てみると、ジグザグにステッチが入っているのが分かる。もちろん、ただの「お洒落」ディテールなんかじゃなく、歴史的な意味合いがある。英国軍隊御用達だったときに求められたのは「全天候型の服」。雨風が強い時なんかには、襟を立てて着るのが英国軍人だから、ステッチを入れることで、襟を立てやすく、ヘタらないようにしているんだとか。
右肩の謎の布。
右肩に付いているあて布のようなフラップ。これが何故ついているか、意外とみんな知らない。これは襟を立たせたとき、雨の侵入を防ぐために付いているもの。右についているのは、紳士服が右合わせだからという、なんとも男らしいディテール。
タイロッケンの名残
腰のベルトは、タイロッケンと呼ばれていた頃からの伝統あるディテール。Dリングがついているのも、ただのデザインではなくて、手榴弾やフラスコ入りのカバンを固定するため。でも、着るときは、ラフに後ろで結ぶのが◎。
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