「今、ベルリンが面白い」。ここ1〜2年で色々なクリエイターとの会話の中でこんな話を耳にする機会が飛躍的に増えた。経済危機に苦しむEU諸国において好調を維持するドイツ経済の後押しもあり、ベルリンの街は度重なる再開発により、次々と近未来的ビルが誕生。
伝統的で重厚な建造物と、壁一面のタギング、近未来的なビル、そして緑豊かな自然が絶妙にマッチしたミュージアムのような現在のベルリンの街並みを見れば、冒頭のような意見が多く出てくるのにも納得だ。
そんなベルリンのまだ見ぬ魅力に迫るため、今回EYESCREAM.JPではフリーランスPR&ライターの宮沢香奈氏に現地取材を依頼。ゲイカルチャーがどこよりも進化している都市の最新ファッションやアート、そして、カルチャービジネスとして認知されているクラブ音楽など、様々な視点からベルリンの魅力に迫った。
Photo:Mari Inoue (Berlin)、 Katsue Kikita、Rieko Matsui (Berlin) Text:Kana Miyazawa、Rieko Matsui (Berlin) Edit:EYESCREAM.JP
Voo Store
ベルリンのファッションは、ファストファッションの代表である[H&M]やH&Mの高級ラインであり、日本への上陸も期待されている[COS]などの展開が多く見られた。
セレクトショップの多くは、日本でも人気の[アクネ ストゥディオズ(Acne Studios)]をはじめとする北欧系ブランドが中心、その中でも特におススメしたいのが、メタルなどを扱う鉄工場をそのままショップに改造したVoo Store。今回、二年前にオープンしたばかりのこのショップの日本初取材に成功した。スカンジナビアスタイルをコンセプトにアクネ ストゥディオズ、[アー・ペー・セー(A.P.C.)]など日本でも人気のブランドと新進気鋭ブランドを取り扱っている。
特にスウェーデンのシューズブランドである[ミニマーケット(minimarket)]はメンズライクなシンプルなデザインにインパクトのあるヒール、美しいレザー使いと一目で恋をしてしまった。取扱いサイズが38インチ以上とあって、残念ながら小足の筆者には合うサイズがなかったが、今後も注目したいシューズブランドだ。他にもドイツ人デザイナーの[リアリティ スタジオ(REALITY STUDIO)]は民族衣装からインスパイアされた様な珍しい織り模様や独特な素材使いで、VooStoreでもかなりプッシュしているドイツブランドの1つである。ランウェイショーが余裕で出来る規模の広い店内には、ACNE PAPERのみのコーナーが設置されていたり、ファッションやアートを中心とした最新のブックコーナー、マニキュアやアロマなどのコスメ、さらには同フロアーにカフェまで隣接されていて、何時間でもいれてしまう優雅なショッピングタイムが楽しめる空間作りが素晴らしい。
スタッフは全員男性で、とにかくスタイリッシュで、とても丁寧に対応してくれる。日本のブランドが好きだという[ユニクロ(UNIQRO)]×[アンダーカバー(UNDERCOVER)]のフリースをオンラインで購入したというスタッフの着こなしやトークが印象的でした。
Voo Store
Oranienstr.24,10999 Berlin
www.vooberlin.com
WOOD WOOD
続いて、オリジナルを含む独特のセレクトセンスが光るWOOD WOOD。シンプルな店構えに店内もそれほど広くないが、[ケンゾー(KENZO)]のシューズラインに、[アディダス(adidas)]や[ニューバランス(New Balance)]のスニーカーといったハイエンドとスポーツラインの厳選されたセレクトがおもしろかった。
他にはない希少なアイテムも多く、ストリートとハイエンドのミックスを楽しめるラインナップとなっているオシャレ上級者向けのショップ。
WOOD WOOD ANNEX STORE
Rochstrasse 3 10178 berlin
www.woodwood.de
THE EARLY BIRD HYPE
他にもドイツの代表的なテクノレーベルであり、Ricardo Villalobosが多くリリースしていることでも有名なPerlonのレコードとともに洋服や小物、おもちゃなどミュージアムショップのようなユニークなセレクトのTHE EARLY BIRD HYPE。
人気の高いPerlonのアートワークに合った個性的でPOPなグッズがおもしろい。イベントスペースとして、アート展示やワークショップなどが行われることもあり、アーティストやクリエイター、レーベル関係者が多く足を運んでいる。
THE EARLY BIRD HYPE
Rosa-Luxemburg-Straße 15, 10178 Berlin
http://www.theearlybirdhype.net/
GARMENTS
ベルリンではセカンドハンドショップのクオリティーが高く、街で見かけるオシャレな人は全身ブランドというよりヴィンテージアイテムをうまく合わせている人が多く見られた。特に人気のショップはこちら。
ミッテ地区に2店舗構えるGARMENTSはローカルのファッションピープルからも支持が厚く、ハイエンドなブランドから70年〜80年代のヨーロッパヴィンテージを中心に取り扱っている。ハイセンスなセレクトで良心的なプライスが魅力。品揃えだけでなくディスプレイなどにもかなりのこだわりを持っていて、いかにも観光客ノリで行くとモデル並にかわいいスタッフの対応が冷たいので要注意。
GARMENTS
Men & Women
Stargarder strabe 12A, 10437 Berlin
Women
Linienstrabe 204-205, 10119 Berlin
www.garments-vintage.de
SING BLACKBIRD
続いて、ガイドブックにも載っている有名店のSING BLACKBIRD。
店内はそれほど広くないが、隣接しているカフェでお茶をしていると、その間に何人もの買い取り希望のお客さんがやってきていた。ヨーロッパヴィンテージに限らずいろんな古着が多く、メンズの取扱いもあり。オーナーらしき女性がとでも親切で、隣のカフェと共にとても居心地が良いショップ。
SING BLACKBIRD
SANDERSTRASSE 11 BERLIN
http://singblackbird.com/
STREET SNAP