その人が社会をどう捉えて、その中で自分がどう人生を生きていくかという姿勢、それがファッションとなって表現される場所がストリートなんだ。
「ファッションが大好きなんだ」と語るRayによるファッションウェブサイト「WTDAF!」では、ストリート・スナップから独自のコレクションレポートまで展開。ファッションウィークへの憧れを語ってくれた彼だがその情熱を裏打ちするかのようなフレッシュさとエネルギーがサイトから伝わってくる。サイト内には自身のポップアップショップまでオープンしており、ファッションへの情熱は並ではない様子だ。
— どういった経緯でご自身のファッションサイトを立ち上げたんですか?
Ray Fu(以下、Ray):ティーンエイジャーの頃からファッションが大好きで、ファッションウィークに自分が参加することが夢だった。2012年にパリコレクションに参加する機会があって、それでカメラを持って記念に何枚か写真を撮ったんだ。最初は自分個人のfacebookページで公開していたんだけど、友人たちからの評判がとてもよくて「何か始めた方がいい」と言ってくれて、それで自分のウェブサイト“WTDAF!”を始めるに至ったんだ。
— なぜストリートで写真を撮り始めたんですか?
Ray:2012年に初めてパリコレに参加してからは、もうファッションウィークに行ってスタイリッシュな人を撮るのに夢中なんだ。色々な友達のサポートもあって各地のファッションウィークに参加しようと決めてから、ストリートファッションフォトグラファーになろうと思ったんだ。
— 自身のブログを通して何を表現したいと思っていますか?
Ray:ファッションというものは単に高価なブランドの服を着ればいいというモノではないということをブログを通して見せたいんだ。お金のあるないに関係なく、ファッションは自分自身を見せるということなんだ。人生の価値観だったりライフスタイルといったものが表れる。僕の写真がファッションを愛する人のインスピレーションになればいいと願っているよ。
— 写真を撮ろう!と思わず手が動いてしまうような被写体ってどんな人ですか?
Ray:2種類のタイプの人がいるね。まず最初は、最新シーズンのファッションを纏っている人。もう一つは個性的だけどシックで、決して“やりすぎ”にはならないバランスを保っている人かな。
— フォトグラファーから見て、どんなファッションが面白いと思いますか?
Ray:どこのブランドでいつのシーズンかもわからないようなクラシックなビンテージ物を着こなせる人はクールだと思う。ブランドを挙げるならニールバレット。完璧なカッティングや、モノトーンのコンビネーションやパッチワークが素晴らしいね。トップにボリュームを持たせたシルエットも今っぽくて、注目しているよ。
— 「ストリート」という言葉の定義は人それぞれだと思うのですが、あなたにとって「ストリート」とはどんなものですか?
Ray:「ストリート」っていうのはその人の姿勢が表れる場所だと思うんだ。その人が社会をどう捉えて、その中で自分がどう人生を生きていくかという姿勢。その姿勢がファッションとなって表れて、それが表現される場所がストリートなんだ。
All photos on this page credit to “WTDAF!”.
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