この春夏に注目すべき10ブランドの10アイテム – その1 『ノンネイティブ』

by Mastered編集部

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秋冬のセールも終わり、続々入荷してくる春夏の商品たち。数多のブランドがそれぞれの個性を表現したコレクションを展開しています。そんな中から、要注目の国内10ブランドに取材を敢行。編集部が気になった10アイテムについて、込められた思いやこだわりなど、デザイナー本人に解説してもらいました。

トップを飾るのは、当サイトでもおなじみの『ノンネイティブ(nonnative)』。
高い評価を得ている今季のコレクションについて、デザイナーである藤井氏にたっぷり語っていただきました。

写真:吉野 洋三(Cracker Studio)

今シーズンのテーマについて

デザイナー<br>藤井隆行氏

デザイナー
藤井隆行氏

今季のテーマは『WANDERING MAN』。いつもは自分がワンダリングしに行ってるんだけど、今回は「誰かが行ったら」っていう、第三者が放浪する感じをイメージしてて。
それとミリタリーの要素を入れたかったから、「徴兵制がある国で、戦争に興味なんか無いのに無理矢理戦場に駆り出された人が、兵役を終えたあとどこに行きたいと思うだろう?」って考えたときに、「海に行きたい」とか「花が見たい」とか、自分を取り戻すポジティブな放浪の旅に出るんじゃないか、と思って。そんな雰囲気を服に落とし込んでます。

それと裏テーマで『WHO CARES WHO WINS』っていうのがあって。「戦争でどっちが勝とうが自分には関係無い」っていうところから、「関係ねぇよ、オレはオレ」みたいな、通常の生活においても感じる思いも含めて「オレにはこれがあるからイイよ」っていう服になって欲しい、という思いも込めています。

編集部が選んだ10アイテムをデザイナー自ら徹底解説

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#01. レザーライダース

「シングルでもダブルでもなくて、1.5ぐらいな感じ。ダブル風にも着れるんだけど、ライダース初心者でも取り入れやすいデザインにしてます。
今季は短パンにライダースがイイかなって思っていて。まったくロックなイメージではなくて、裏地をメッシュにしてスポーティな要素も入れたりしています。
サイジングもかなり小さめに作っていて、着ているうちに伸びてくる柔らかいレザーを使ってます。なので、着る人によってかなり雰囲気が変わってくると思います。」

94,290円(ベンダー)

 

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#02. マウンテンパーカ

「コットンリップストップとゴアテックスを張り合わせて、さらにワンウォッシュをかけているマウンテンパーカ。3レイヤーの生地で、ちょっとヘビーな感じに仕上げてます。
シルエットもそうなんですが、ネックの高さにこだわっていて、開けて着ても襟が立つようなバランスになっています。
あと、口が当たる部分に外からは見えないようにベンチレーション機能を付けていたり、前立てをマジックテープじゃなくスナップボタン留めにしたりして、機能的だけどなるべくアウトドアっぽい要素は見せないようにデザインしています。」

73,290円(ベンダー)

 

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#03. ボタンダウンシャツ

「よく見れば分かってもらえると思うんですが、グラデーション状にオーバーダイ(後染め加工)しているのに、襟とネームは元の色のままになっているという、ちょっと不思議なシャツ。
アームをアクションプリーツで処理したり、背中にもふたつタックを入れたりして、シルエットは細いんですけど、腕や肩は動きやすくしています。
あとは、ボタン裏の当て布とガゼットを今シーズンのテーマカラーにしています。」

26,040円(ベンダー)

 

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#04. スウェットパーカ

「Vゾーンのデザインをポイントにした、杢グレーのスウェットパーカです。
インにシャツを着たり、そのまま着たり。プールから上がって、そのまま素肌の上から着ちゃうようなイメージで作っています。
シルク混だから柔らかくて肌触りもイイし、軽いので着やすいと思います。」

24,990円(ベンダー)

 

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#05. イージーパンツ

「リゾートを象徴するようなアイテムで、股上深めで裾が細くてボンタンみたいなシルエット。
腰を大きく見せたくて、ポケットのディテールを特徴的にしてます。
ピッタリに穿いても、股上が深いから腰穿き風に見える、サルエル未満な雰囲気かな。腰を深めにとって、ダーツで絞って膝から裾にかけては真っすぐに伸びてる感じ。
そして股の菊穴ステッチや補強部分、ポケットの袋布などに今季のテーマカラーを使用してます。」

28,140円(ベンダー)

 

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