要注目の国内10ブランドに取材を敢行し、編集部が気になった10アイテムについて、込められた思いやこだわりなどをデザイナー・ディレクターの方々に解説していただく本企画。
大トリを飾っていただくのは、スタイリストや若手デザイナーからも熱烈なリスペクトを受ける中目黒の重鎮、小林節正氏が手がける『ハンティングジャケット リサーチ(HUNTING JACKET RESEARCH)』。
一つのカテゴリーを徹底的にリサーチして作り上げる『.......リサーチ(....... RESEARCH)』の最新ラインです。
ヴィンテージのハンティングプロダクトを集めたリファレンスブックからはじまったというユニークなコレクションは、ジェネラルリサーチ(GENERAL RESEARCH)時代から続くポップなミックス感がいかんなく発揮された素晴らしい内容となっています。
それでは、デザイナーの小林氏自ら語っていただいた解説をどうぞ。
今シーズンのテーマについて
コロナ(CORONA)の西さんと一緒に、ハンティングのプロダクトを集めたリファレンスブックを作ったことからスタートしています。そして彼をゲストディレクターに招き、よせ集めた約70着の要素を使って再編集を行ない、アイテムをデザインし始めました。
アメリカのハンティングプロダクトってたくさん持っていたんですけど、外には着て行けないアイテムばかりだったんです。だから、このハンティングのディティールを活かしながら外にも着て行きたいという思いを込めて、デイリーウェアに落とし込んで再編集しています。
ハンティングのポケットを持ってきたり、ディティールを取り入れたり、重ねる順序を替えたりしているので、着る人が変化をつけて着てくれたらイイなと思っています。
編集部が選んだ10アイテムをデザイナー自ら徹底解説
#01. コート
「ニューヨークにあるUticaという小さな町で生まれ、色んな種類のスポーツウェアを作っていたダックスバック(DUXBAK)社のハンティングジャケットをモチーフにしたコートです。
着丈を長めにして、内側には獲物を入れても下がらないように肩からストラップをつけていたデザインを活かして、マガジンポケットにしています。
半分に分かれて縫い留めされたポケットが特徴ですね。」
47,250円(.....リサーチ ジェネラルストア)
#02. ジャケット
「1902年に冒険家で学者でもある英国人、ベン・ウィリスによって設立されたアウトドアブランド、ウィリス&ガイガー(WILLIS & GEIGER)の70年代のハンティングジャケットをモチーフにしています。
デザインとしてはM-65のポケットをハンティングタイプにアレンジしたり肩当てを付けたような感じですね。」
65,100円(.....リサーチ ジェネラルストア)
#03. ノーフォークジャケット
「40年代のエッセンスを詰め込んだノーフォークジャケットです。
このアイテムはゲストディレクターとして招き入れたコロナの西さんのアイデアでデザインしたアイテムです。
生産以外はすべて彼に任せて、彼の思いを込めて作ってもらいました。」
52,500円(.....リサーチ ジェネラルストア)
#04. カバーオール
「アイオワのアウトドアブランド、ヒンソン(HINSON)のハンティングジャケットのディティールを、カバーオールのシルエットに落とし込んだジャケットです。
このモデルにも、#1のコート同様、内側の肩からつけたストラップを活かして、マガジンポケットにしています。」
54,600円(.....リサーチ ジェネラルストア)
#05. ダウンベスト
「ハンティングジャケットのインナーに着られていたようなベストを、春夏用にアレンジさせたダウンベストです。
背中が赤く切り替えられていた当時のアイテムをデザインソースにしながら、日焼けしたりして生地が変色した経年変化の雰囲気を意識して、同じ色でもいろんな生地を使って切り替えているのが特徴ですね。」
46,200円(.....リサーチ ジェネラルストア)
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