ファッション業界で一番ダサいTシャツを探せ! 『ダサTわらしべ長者』 第12回

by Seiya Kato

春夏秋冬、1年365日のうち、リアルに340日ぐらいはTシャツを着ているMastered編集部だからこそ、気付いたことが1つある。
最近、世の中のTシャツがちょっとお洒落になりすぎた……。
人々の”安くてお洒落なTシャツ”への需要に応えるかのように、Tシャツのシルエットは改善され、”どん詰まり”の首もとは淘汰され、グラフィックは洗練されたものへと変化。気付けば、地方の土産屋のTシャツでさえ、「なんだよ、思ったよりお洒落じゃん……」、という始末である。
ダサい、どう着てもダサい、目も当てられないほどダサい。だけど、なんだか笑えるくらいにダサくて、いつまでたっても捨てられない。そんな僕らの愛した”ダサT”たちは、一体何処へ消えてしまったのだろうか。
”深イイ話”ならぬ”ダサイイTシャツ”は、最早、絶滅危惧種なのだろうか。
上記のような無駄に熱い”ダサT”への想いを胸に、Mastered編集部がお届けする連載『ダサTわらしべ長者』では、毎回、ゲストに自慢の”ダサT”を持ち寄ってもらい、それを現在編集部が所持している”ダサT”と物々交換。この物々交換を続け、”キング・オブ・ダサT”を見つけ出そうという青春系企画であります。
第12回には、BEAMS Tのバイヤーを務める佐藤貴史さんが登場!

前回のおさらい

前回はTEPPEIさんが所持していた『SKA Of It All』のオフィシャルTシャツをゲット!

今回はこのTシャツと、佐藤さんの自慢の”ダサT”を交換してもらいます。

佐藤貴史(BEAMS T バイヤー)

2010年にBEAMSに入社し、BEAMS MEN SHIBUYA、BEAMS T HARAJUKUなど様々な店舗での経験を経て、2018年よりBEAMS Tのバイヤーに就任。ストリートカルチャーへの造詣が深く、Diaspora skateboards(ディアスポラ スケートボード)やChaos Fishing Club(カオスフィッシングクラブ)、BLACK SMOKER RECORDSなどの様々なコラボレーションも手掛けている。

— 人生で初めて自身で購入したTシャツを教えてください。

あまり覚えてないですが、BEAMSに入社して初めて購入したTシャツはaNYthing(エニシング)でした。

— Tシャツが似合う有名人と聞いて思い浮かぶ人は?

尾崎豊さん。

— この夏イチオシのTシャツを教えてください。

KIOSCO × BEAMS TのコラボTシャツ。

— 何かお知らせがあればどうぞ!

2020年秋冬シーズンもBEAMS Tらしい企画を色々仕込んでいるので、是非チェックしてみて下さい!

佐藤さんのダサT – ”アパ郎”Tシャツ

”某ホテル”の女社長と友人の顔をミックスさせた”アパ郎”Tシャツ。職業柄、膨大な量のTシャツを目にするのですが、Tシャツのデザインの中で重要な要素のひとつが、”元ネタをどうサンプリングするのか”ということだと思うんです。そして、このTシャツはサンプリングのネタが面白すぎる(笑)。完全なる友人の悪ふざけなんですが、Tシャツのデザインで笑わせられるというか、ヤバいって思わされるTシャツは素敵だなと思います。

これは色々とヤバいですね(笑)。もちろんリスペクトありきだと思いますが、これを元ネタにしたTシャツは見たことがないですね……。とは言え、ミックス感を感じさせない完成度は流石だなと思いました。

このTシャツに限ったことではないのですが、デザインやピックするボディで作り手の人となりが滲み出ていたり、メッセージが汲み取れるというのはすごく面白いし、Tシャツの醍醐味だなと感じます。

佐藤さんが言うとかなり説得力がありますね……。 確かに、数え切れないほどのTシャツが存在する中で、デザインはもちろんですが、ボディのカラーやシルエット、プリントの位置や大小なども表現する上で大事なファクターですよね。素敵なダサTをありがとうございました!

ということで、第12回では『SKA Of It All』のオフィシャルTシャツと”アパ郎”Tシャツを交換!

次回は、この”アパ郎”Tシャツと、自慢のダサTを交換してくれる方を捜索し、ゲストとしてお迎えしてお届けします。

それでは皆様、第13回もお楽しみに。