ファッション業界で一番ダサいTシャツを探せ! 『ダサTわらしべ長者』 第18回

by Seiya Kato

春夏秋冬、1年365日のうち、リアルに340日ぐらいはTシャツを着ているMastered編集部だからこそ、気付いたことが1つある。
最近、世の中のTシャツがちょっとお洒落になりすぎた……。
人々の”安くてお洒落なTシャツ”への需要に応えるかのように、Tシャツのシルエットは改善され、”どん詰まり”の首もとは淘汰され、グラフィックは洗練されたものへと変化。気付けば、地方の土産屋のTシャツでさえ、「なんだよ、思ったよりお洒落じゃん……」、という始末である。
ダサい、どう着てもダサい、目も当てられないほどダサい。だけど、なんだか笑えるくらいにダサくて、いつまでたっても捨てられない。そんな僕らの愛した”ダサT”たちは、一体何処へ消えてしまったのだろうか。
”深イイ話”ならぬ”ダサイイTシャツ”は、最早、絶滅危惧種なのだろうか。
上記のような無駄に熱い”ダサT”への想いを胸に、Mastered編集部がお届けする連載『ダサTわらしべ長者』では、毎回、ゲストに自慢の”ダサT”を持ち寄ってもらい、それを現在編集部が所持している”ダサT”と物々交換。この物々交換を続け、”キング・オブ・ダサT”を見つけ出そうという青春系企画であります。
第18回には、STABILIZER GNZ(スタビライザージーンズ)の矢實朋さんが登場!
※当初は短期集中連載の予定でしたが、まさかの大好評につき、通年企画へとリニューアルしました。

前回のおさらい

前回は竹崎さんが所持していた地元・高知のSAUNA グリンピアTシャツをゲット!

今回はこのTシャツと、矢實さんの自慢の”ダサT”を交換してもらいます。

矢實朋(STABILIZER GNZ)

株式会社キリマンジャロ所属。紳士服パターンメイカー。STABILIZER GNZ製作、運営。

— 人生で初めて自身で購入したTシャツを教えてください。

Hanes(ヘインズ)の3P Tシャツ。

— Tシャツが似合う有名人と聞いて思い浮かぶ人は?

長州力。

— イチオシのTシャツを教えてください。

今も変わらずHanesやFRUIT OF THE LOOM(フルーツオブザルーム)などアメリカのTシャツブランドが推しです。

— 何かお知らせがあればどうぞ!

Instagramやってますので是非ともご覧ください。

矢實さんのダサT – ビッグバン・ベイダーTシャツ

これは1980年代後半〜2000年代にかけて新日本プロレスなどの日本プロレス界で活躍したビッグバン・ベイダーのTシャツです。実兄から譲り受けたのですが、戦隊シリーズのようなロゴとか、誤字であろう階級が2つ(皇帝と戦士)入っていたりとか、ダサすぎて全然普段は着れないですね(笑)。

プロレスラーTシャツは本連載で初登場ですね。グラフィックといい配色といい、確かに絶妙な仕上がりです(笑)。矢實さんは以前からこの類のアイテムをコレクションしていると伺ったのですが、中でもこちらをお持ちいただいた理由ってどういったところなんでしょうか?

プリント右下のコピーライトが”1988年”になっていて、ベイダーが来日して初めてのTシャツであると推測できることと、1980年代の様々なバンドTシャツやスケートブランドTシャツのボディとなったMade in USAのSTEDMAN(ステッドマン)のものを使用していて、古着好きの自分には最高でした。

来日した年に世間に出回ったメモリアルな1枚ということですね。30年以上経った今でも新品同様の状態で保存されているところからも、矢實さんのプロレスラーTシャツに対する愛情が伝わってきました! 素敵なダサTをありがとうございました!

ということで、第18回では地元・高知のSAUNA グリンピアTシャツとビッグバン・ベイダーTシャツを交換!

次回は、このビッグバン・ベイダーTシャツと、自慢のダサTを交換してくれる方を捜索し、ゲストとしてお迎えしてお届けします。

それでは皆様、第19回もお楽しみに。