ファッション業界で一番ダサいTシャツを探せ! 『ダサTわらしべ長者 2020』 第7回

by Nobuyuki Shigetake

春夏秋冬、1年365日のうち、リアルに340日ぐらいはTシャツを着ているMastered編集部だからこそ、気付いたことが1つある。
最近、世の中のTシャツがちょっとお洒落になりすぎた……。
ファストファッションの登場から一周回った2020年、人々の”安くてお洒落なTシャツ”への需要に応えるかのように、Tシャツのシルエットは改善され、”どん詰まり”の首もとは淘汰され、グラフィックは洗練されたものへと変化。気付けば、地方の土産屋のTシャツでさえ、「なんだよ、思ったよりお洒落じゃん……」、という始末である。
ダサい、どう着てもダサい、目も当てられないほどダサい。だけど、なんだか笑えるくらいにダサくて、いつまでたっても捨てられない。そんな僕らの愛した”ダサT”たちは、一体何処へ消えてしまったのだろうか。
”深イイ話”ならぬ”ダサイイTシャツ”は、最早、絶滅危惧種なのだろうか。
上記のような無駄に熱い”ダサT”への想いを胸に、Mastered編集部がお届けする短期集中連載『ダサTわらしべ長者 2020』では、毎回、ゲストに自慢の”ダサT”を持ち寄ってもらい、それを現在編集部が所持している”ダサT”と物々交換。夏の終わりまで、この物々交換を続け、最後に手元に残った”ダサT”を、”Mastered ダサT・オブ・ザ・イヤー”として勝手にセレブレイトしようという青春系企画であります。
第7回には、1990年代古着ブームの火付け役を担ったshibuya Tの元ディレクターであり、不定期開催のポップアップイベント『伊藤商店』やオリジナルのキャップブランド・geek(ギーク)でも知られる、Mr.TことITOさんが登場!

Photo:Kazuki Miyamae

前回のおさらい

前回は三原康裕さんが所持していた古着の”NEWWAVE”Tシャツをゲット!

今回はこのTシャツと、ITOさんの自慢の”ダサT”を交換してもらいます。

ITO(伊藤商店ディレクター / geek デザイナー)

atmosを経て、2008年にshibuya Tをオープン。10年間同ショップのディレクターを務め、2018年に独立。現在はキャップブランド、geekや自身がバイイングを手がけるオンラインショップ・伊藤商店など、幅広いフィールドで活動中。

— 人生で初めて自身で購入したTシャツを教えてください。

JEAN’S MATEで購入したSTUSSY(ステューシー)のTシャツ。あれ、本物だったのかな(笑)。

— Tシャツが似合う有名人と聞いて思い浮かぶ人は?

ケンコバさん。

— この夏イチオシのTシャツを教えてください。

PAPER & INK COTTON CLUBのプリントTシャツ。

— 何かお知らせがあればどうぞ!

geekの新作アイテム、メッシュセイラーハットが発売しました。 伊藤商店から是非ともチェックしてみてください!

6,050円(税込)

ITOさんのダサT – NIKE(ナイキ)のロッドマンTシャツ

マジで着られないくらいダサいというより”ダサいけど愛せる”って感じなんですけど、NIKEと契約していた頃のデニス・ロッドマンのTシャツです。Netflixの『The Last Dance』のおかげで、いまほんの一瞬だけ着られるタイミングが来ている感じがしますが、基本的にはこのTシャツは”無し”かな、と。

今回は、初のバックプリントです。フロントはシンプルなスウッシュロゴですが、ジャケットを脱いだ際にバックにこのプリントが鎮座していたら正直驚くかもしれません。ITOさん的には、どの辺りが”無し”なんでしょうか?

プリントのデカさと雑さ。髪のところの紫なんて、ズレちゃってますからね。この時代っぽい雰囲気といえばそうですけど、いまだったらNIKEは絶対にこういうのは作らないはず。おそらく、1995年前後のアイテムだとは思うのですが、先述の『The Last Dance』で相場が上がったのか、海外だと5万……下手したら10万くらいいくかもしれませんね。メディアに引っ張られて急激に再評価されることもありますが、この手の人物のプリントTシャツは、明日にはどう転んでいてもおかしくないリスキーさがありますから。それが古着の面白いところでもありますね。

今日まではダサくても明日にはイケてるアイテムになってるかもしれないし、その逆も然り、ってことですね! 素敵なダサTをありがとうございました!

ということで、第7回では古着の”NEWWAVE”TシャツとNIKEのロッドマンTシャツを交換!

次回は、このNIKEのロッドマンTシャツと、自慢のダサTを交換してくれる方を捜索し、ゲストとしてお迎えしてお届けします。

それでは皆様、第8回もお楽しみに。

「Mastered」は、
2017年5月までEYESCREAM.JPだったサイトが生まれ変わった、
新しいファッション&カルチャーメディアです。