2009年のスタート当時、セレクトショップには、メゾンブランドや東京のトップシーンを走るようなドメスティックブランドは置いてあっても、“ちょうど良い”ものがなかった。いくらセレクトショップでも全部がそういうブランドではつまらないし、そう感じていたバイヤーたちの心に刺さった。そんな彼らがこぞって評価するのが、“価格と質のバランス”だという。
名だたるセレクトショップの目利きたちが口を揃えていう、“バランス”について伺うと意外とあっさりした答えが返ってきた。
「質ももちろんこだわっていますけど、多分うちより生地に対してこだわっているブランドはたくさんある。自分の価値観に見合った価格とそれの対価となる質のバランスを見極めることが重要だと思いますね」