Photo:Atsushi Fujimoto | Text:Eri Nasuno | Edit:Nobuyuki Shigetake
新宿から特急あずさでおよそ2時間。甲州街道に真澄・舞姫・麗人・本金・横笛の五蔵が立ち並ぶ酒の街、そして三島由紀夫『愛の疾走』で恋物語が仕掛けられる湖の街・諏訪。
お盆シーズン真っ盛りの8月、いたるところに帰省らしき人々の姿がちらほら。同窓会の集まりなのか、鬼顧問がどうとか、初恋の○○チャンがどうとか、そういった類の青い会話が蝉時雨に混ざって聞こえてくる。
そんな元・少年少女を尻目に、まずは腹ごしらえと駅前の郷土料理店へ。2階の座敷で馬刺しや鯉の甘煮、わかさぎなど地元の味を楽しんだ。昼から大瓶5本を空ける客にも分け隔てなく与えられる、素敵な接客が幸先良い。