「垣根は相手がつくっているのではなく、自分がつくっている。」
各所で好評を博している『R-STORE FRIENDS on eyescream』に続く、不動産セレクトショップ『R-STORE』とEYESCREAM.JPによる第2弾”家系企画”、『哲子の部屋』。
世の中に存在する「不思議な家」にフィーチャーし、そのあまりにも哲学的すぎる魅力をR-STORE「チーム・哲子」のお二方とEYESCREAM.JPならではの視点で徹底解剖していく誰得企画である。
第3回:部屋の中に屋根がある家
第3回となる今回紹介するのは、部屋の中に屋根がある家。
居室を上がると、屋根であった。
この部屋を川端康成の傑作小説『雪国』風に表現すると、このようになる。
その言葉通り、居室を上がると、大きな抜けのある空間に突如としてシルバーのトタン屋根が現れる。
ここ……部屋だよね? 部屋……だよな? そう、紛れも無く部屋である。
誰しもが図らずも確認してしまうその出で立ちは、まさしく哲学。
屋根の上に寝転がりながら、満点の夜空を見上げる。
部屋の中に屋根があるならば、そんな映画のようなワンシーンが再現出来るのではと思いきや、この部屋の場合は寝転がっても自宅の天井が目の前に広がるだけ。
だがしかし、最早そんなことはどうでも良いのである。
かの哲学者アリストテレスはこう言った。
「垣根は相手がつくっているのではなく、自分がつくっている」
「では、屋根はどうなのだ」
さすがのアリストテレスも自分が死んだ2338年後の未来にこんな言葉が返ってくるとは、考えもしなかったはず。
ならば、我々がアリストテレスに代わって答えよう。
「屋根は相手がつくっているのではなく、隣の家の人がつくっている」
そう、この屋根は隣の家の屋根。
おつむの弱さを哲学で覆い隠さんとすR-STOREの広報部部長とマネージャー。徹子の部屋は結構好き。アリストテレスについては、あまり知らない。と言うか、全然知らない。