その道のプロが選んだ愛用品を大公開!『俺の商売道具』 第7回 Nick Wakeman

by Mastered編集部

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— 仕事道具を選ぶ際に重要視しているポイントを教えてください。

Nick:この仕事道具たちはリンクしています。スワッチをカットするハサミ、それを貼るためのテープやボードやデザインを書き溜めておくノートとペンなど。特に強いこだわりはないけれど、使いやすさに重点を置いています。あとは、シンプルなデザインを持ち合わせていることも重要ですね。

— コレクションを毎シーズン作る際に、インスピレーションを受けるモノやカルチャーなどありますか?

Nick:最近は建築からインスピレーションを受けることが多いです。特に日本の建築は素晴らしいです。寸分の長さまでこだわり抜いて作り上げる造形は唯一無二だと思います。人にフォーカスをすると、フランスで活躍した近代建築家のLe Corbusier(ル・コルビジェ)が気になります。上野にある国立西洋博物館などを建築したり、実用的な機能を落とし込んだ家具なども手掛けていて、気になるデザイナーの一人です。

— メンズブランドを立ち上げた経緯について教えてください。

Nick:長らくレディースブランドを継続してやってきましたが、実はメンズコレクションもやりたいと思っていました。以前にメンズウエアのデザインをやっていた経験もあったので。各方面からメンズコレクションの要望がありましたが、ブランド設立当初は手が回らず、難しい状態でした。しかし、今ではスタッフも集い、ローンチできる環境が整ったので、このタイミングで立ち上げたのです。約1年半前に古い友人であったCharlieと久々に再会し、メンズディレクターとして彼にオファーしました。

— 今の日本のファッションシーンについて、どう感じますか。

Nick:メンズ、レディースどちらも様々なモノやコトを吸い上げて、独自のカルチャーを形成しているように感じます。無駄なモノを削ぎ落とし、よりミニマルに。そんなカルチャーを上手く体現しているブランド、COMOLI(コモリ)は日本のブランドの中でもディテールにこだわっていて、気になる存在です。
Charlie:まずはPOP UP STUDIOを様々な場所で定期的に行いたいです。これを繰り返し行い、多くの人々にSTUDIO NICHOLSONの世界観を知ってもらい、将来的にはロンドンやパリ、ここ日本にもショップをオープンしたいです。

■STUDIO NICHOLSON
2010年にブランドを設立して以降、一貫してシンプル且つドレッシーなレディースウェアを展開。2017秋冬シーズンは“Nostalgia”をテーマに掲げ、フレッシュなエレメントをバランスよく注ぎ込みながら、デザイナーであるNick Wakemanがこれまでに触れてきたユースカルチャーやサブカルチャーからインスパイアを受けて、プロダクトを展開している。さらにデビュー7年目にして、本格的にメンズコレクション展開を今シーズンよりスタートした。