Photo:Takuya Murata | Interview & Text :Shu Nissen | Edit:Keita Miki
— 葛西さんは今日はじめて実物を見たとのことですが、HOLLYWOOD ATHLETIC CO.のスウェットにどんな印象を持ちましたか。
葛西:ただのスウェットではないなっていう風格がありますよね。50~60年代の雰囲気のあるディテールあってのことだと思います。いまのスウェットって、いなたい物ではなく、より洗練された印象になっているじゃないですか。ラフなアイテムより、例えばコートであったりセットアップであったり、クラシックな服に合わせる着こなしも浸透してきていて、今っぽい気分で着られるアイテムだと思いました。
FJ:そうなんですよね。僕自身、古着のYouTubeもやってるぐらいなんで、ボロボロでも好きなんですけど、普通の人からすればフェードが強い物は汚いって思っちゃう。かと言って、現行の新品だと綺麗すぎて面白くない。その辺の気分を汲んで、日焼けや洗いをかけながら、程良いユーズド感にこだわっています。あとはワンポイントの刺繍であったり、スポーティさも魅力的ですよね。
— だらしなくならないけど、小慣れた洒落感がありますよね。レトロ×スポーツというのもトレンドの傾向としては感じますか?
葛西:レトロなスタイルとランニングやテニスといったクラシカルなスポーツの雰囲気が、時代の気分に合っていて、現在のファッションシーンでもよく取り入れられていますね。
FJ:30年代のアーカイブのタグから拾った、ホワイトとグリーンがブランドカラーにもなっているそうです。
— 爽やかな抜け感があるので、これなら古着好きはもちろん、古着ビギナーでも手に取りやすいと思います。
FJ:僕のYouTubeを見てくれている古着好きの大人たちが、「新品でこんなことやってるんだ」って買いに来てくれているので、古着玄人にもそうでない人にも刺さってくれていて嬉しいですね。
葛西:新品と古着って、今の時代の中ですごくシンパシーを持っているんですよね。本物を知っている人は古着を買うし、古着が苦手な人はこういった新たに作られた物を買うし、その世界が確立してきているように思います。「これ古着かな?」って思ったら現行品だったり、その逆だったり。そういうのが面白いですよね。
FJ:実は古着と新品を混ぜるスタイルこそ、大人でも古着を格好良く着られる方法なんじゃないかなと。最近は”若者のジーンズ離れ”なんてことも言われているのですが、僕はやっぱり、ジーンズって好きなんですよね。HOLLYWOOD ATHLETIC CO.のスウェットは、そのままデニムとスニーカーに合わせても、西海岸っぽく着こなせるようなアイテムに仕上がっていると思います。
葛西:女性だったらスウェットにスパッツを合わせて、ポニーテールにヘアバンドとか、そういった西海岸のカジュアルスタイルも良く合いそうです。身幅が広くて着丈が短い、いま人気のシルエットになっている点が大きいですよね。あとは、スウェットのハーフジップであったり、最近の若者の中で定番化しているアイテムも揃っていて、上手く今のトレンドを押さえているなと感じました。
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