VOLVO『V60 Recharge』に乗って、星野リゾート 界 箱根に行ってきた

by Seiya Kato

好評連載中の編集部員の体験型コンテンツ『編集部員の「いってみよう やってみよう」』。今回は、ボルボのプラグインハイブリッドモデル『V60 Recharge』に乗り、星野リゾート 界 箱根に行ってきました。

Photo:Kazuki Miyamae

コロナ禍の影響もあり、久々の更新となる本企画。本稿では、革新的技術で新たなことに挑戦し続け、世界の自動車産業をリードしてきたボルボと、100年以上の歴史を誇る星野リゾートによるコラボレーション試乗会に参加してきました。

ただ決められたコースを走りその性能を知るという単純なイベントではなく、ボルボが世に送り出すプラグインハイブリッドモデル(以下、PHEVモデル)『V60 Recharge』に乗り、実際に公道を運転しつつ、星野リゾートが箱根に展開する温泉旅館・星野リゾート 界 箱根に1泊2日で宿泊体験ができるというもの。

それでは早速、出発です!!

試乗したのは、PHEVモデルの中でも比較的コンパクトで、交通量の多い都心部でも運転しやすい『V60 Recharge』。

スウェーデンらしさを全体で表現したスタイリッシュなデザインが印象的です。

車内もブラックとブラウンを基調としたモダンな雰囲気となっており、運転席もかなりミニマルな仕様。

ところで、”プラグインハイブリッド”って何? と疑問を抱く方も少なくないと思うので、ここで簡単にご説明。

これはボルボの”持続可能な未来のために。”というビジョンに基づき、二酸化炭素の排出量を限界まで削減し、地球環境への負荷を抑えることを目的とした新たな試みです。

電力とガソリンのどちらでも走行可能で、なおかつコンセントから差込プラグを用いて直接バッテリーに充電することが出来るという画期的な仕組み。これらを効率よく使い分けることで、排出ガスを抑えながら強力なトラクションとパワフルなドライビングフィールが実現されるのです。

電気自動車(EV)モデルが普及していくといわれている昨今、使い勝手や周辺環境などを考えると、PHEVモデルはベストなパワートレーンと言うことが出来るかもしれません。

電力の場合、およそ3時間の充電で40~50kmほどの距離を走行可能で、ここにかかるコストは電気代のみ。ガソリン代と比較してもすごく経済的であることが分かります。また、充電不足の時はガソリンエンジンを使用したハイブリッド走行が可能なので、長距離の移動でも全く問題なし。

また、充電方法もとても簡単で、自宅の設備や公共の充電ステーションでプラグを接続するだけ。例えば、帰宅したときに自宅ガレージに設置した普通充電設備へ接続すれば、一晩で充電が完了します。

他にも、ボルボならではの革新的な機能が満載。

まずは”ドライブモード”。

モーターのみで快適かつ静かな走行を楽しめるPureモード、エンジンとモーターを最大限利用した力強い走行を楽しめるPowerモード、状況に応じて効率の良い走行が出来るHybridモード、それぞれの好みに応じてカスタムすることが出来るIndividualモードの4通りが用意されています。

また、他のメーカーが展開するPHEVモデルにはあまり見ないChargeモード、Holdモードも搭載。主にChargeモードは走行中に稼働しているエンジンによって自動的に発電され、最大8割まで充電することが出来ます。一方のHoldモードはその類似機能で、いまあるバッテリーを温存しておきたい時に使用します。それぞれを上手く駆使することで燃費の向上にも繋がるので、PHEVモデルに乗るなら絶対に抑えておきたい機能の1つです。

ちなみに、これらの機能は、縦横に張り巡らせた赤外線を遮ることで指の位置を認識して作動させる赤外線方式のパネルで簡単に操作することが可能。

そして、忘れてはいけないのがボルボが支持される大きな理由の1つである”安全性”。

以前から注力している車自体の頑丈さや安全装備はもちろん継承しつつ、現在は”ぶつからないこと”を大前提に考えた”パイロットアシスト”機能が全車種に搭載されています。

これは速度超過やセンターラインの感知、ハンドル操作など、危険を察知する能力に長けた運転補助機能のこと。また、運転席の前方にはモニターが配置されていて、ナビやスピードが表示されるので脇見運転防止の役割も果たします。

様々な近未来的機能に驚きつつ、車を走らせることおよそ2時間弱。今回の目的地である星野リゾート 界 箱根に到着しました。

言わずと知れた星野リゾートが運営する日本初の温泉旅館ブランド・星野リゾート 界。”王道なのに、あたらしい。”をテーマに、現在は日本有数の温泉地に18か所展開しています。

その中でも豊かな自然に囲まれ、江戸時代より宿場町や宿治場として栄えた箱根の旅人文化や、地域の伝統工芸品に触れる滞在が用意されているのがここ、界 箱根。

エントランスをくぐると明るく開放的なロビーが広がり、箱根の土地に根付く寄木細工や、ベストセラーから旅に行きたくなる本、箱根にまつわる本を収蔵したトラベルライブラリーがお出迎えしてくれます。

客室は、伝統的な技法と現代的な感覚を併せ持つ箱根寄木細工の作家・露木清勝と清高親子とのコラボレーションによってデザインされた3通りのご当地部屋が用意されていて、客室数も32室と充実。

今回は、伝統工芸に囲まれて至福のひと時を楽しむことが出来る”清流リビング付き和洋室”を利用させていただきました。

客室内には、箱根の伝統工芸である箱根寄木細工の家具がずらり。

箱根は「天下の険」と言われるほど深く険しい山があるエリアで、高低差によって生まれた多種多様な樹々は異なる色調をしています。その自然な色や材質の違いをデザインとして使った木工の工芸が、箱根寄木細工です。

また、界 箱根では食事にも江戸時代から育まれてきた文化を取り入れています。中でも、味噌ベースの味付けで仕上げた”明治の牛鍋”は絶品!!

夕飯を終えると辺りはすっかり暗くなり、日中とはまた違った雰囲気を楽しむことが出来ます。

客室内はこんな感じ。

このほか、界 箱根には、温泉の泉質の特徴や入浴法など、心と身体を整える”いろは”を学ぶことが出来る”温泉いろは”や、箱根寄木細工が誕生するまでのプロセスやルーツを紙芝居形式で学ぶことが出来る”寄木CHAYA”、温泉の効果を高め、免疫力をアップさせるための現代湯治体操を体験することが出来る”朝の温泉いろは わらじ体操”など、ここでしか体験することの出来ない様々な催しも用意されています。

最後は宿からおよそ30分程の場所に位置する観光名所、芦ノ湖まで足を伸ばし、コラボレーション試乗会の全工程が終了。

この1泊2日を通して、ボルボが車の走行時に発生する二酸化炭素の排出量を削減しようと挑戦し続ける姿勢と、星野リゾートが観光を通じて人の心を謙虚にし、癒し、コミュニティを活性化させるということに全力を尽くすホスピタリティに触れることが出来ました。

それでは皆様、次回の更新もお楽しみに~。