会場は、ほぼ水流れてないよね、で有名なロサンゼルスリバーのほど近く。ダウンタウンにあるSoho Warehouseという建物の大きな駐車場を貸し切って開催されました。駐車場の真ん中に設置されたのは、ライトアップされた黄色く巨大な特設スケートパーク兼パフォーマンスステージ。コラボレーションパートナーであるSterling Ruby(スターリング・ルビー)の手掛けるS.R. STUDIO. LA. CA(スターリング ルビー スタジオ. LA. CA.)との共同デザインで、登るのも一苦労なほどの小高い丘のようなスケートセクションの先にアールで繋がった壁があり、その壁の中央がくり抜かれてステージになっていました。LAのクリエイティブスタジオ・PLAYLAB, INC.も携わっていたようでオシャレでしたが、スケートするにはかなり難易度が高そう。見た瞬間にガチ勢専用だなと確信。
会場がオープンしてしばらくは、ここで滑るVANS所属のプロスケーターたちのデモを見学。Tony Alva(トニー・アルバ)がCurren Caples(カレン・ケープルズ)と「あのレッジをこのラインからああやって……」的な会話をしていたり、Christian Hosoi(クリスチャン・ホソイ)やElijah Berle(イライジャ・バール)がウォールライドをしていたり。勉強不足で若いライダーの名前があまりわかりませんでしたが、さすがレジェンドスケーターも擁するVANSといった感じ。さらに現地在住のVANSライダーである手塚真美ちゃんや、ラブリーなパワーカップルのLizzie Armanto(リジー・アーマント)とAxel Cruysberghs(アクセル・クライスバーグス)にも会えました。
パーク兼ステージの周りにはフリードリンクがもらえるバーが点在していたほか、『CLASH THE WALL』を展示するブースもあって、来場者は手に取ったり試着したり、自由に発売前の実物と触れ合うことが可能でした。さらにゲストを撮影するフォトウォールも、アールのついたスケートランプ風デザインになっていて感心。
スケートデモタイムの後は、Wim Wenders(ヴィム・ヴェンダース)の名作をグループ名に掲げながら、ラップとヘヴィーメタルを組み合わせたようなサウンドで注目されているParis Texasのライブパフォーマンス。スケート中に閉められていたバリケードが解放され、ファンがたくさんステージ下に流れ込んで一体感のあるライブ風景が見られました。Paris Texasの後には、1990年代~2010年代にウィッチハウスと呼ばれるサイケで幻想的なサウンドシーンを確立したレジェンド・SALEMが登場。皆様いい感じに仕上がっておりました。
かなりアウェイなアメリカの土地でしたが、編集長による迷企画『フジロックで偶然会った人SNAP』に倣い、知っている人がいないか会場を歩き回ると、クリエイティブディレクターのIan Ginoza(イアン・ギノザ)、VANS創始者ファミリーのSteve Van Doren(スティーブ・ヴァン・ドーレン)、レジェンドスケーターのSteve Olson(スティーブ・オルソン)、手塚真美ちゃん、そして日本からのゲストの野村訓市さんを発見して伝家の宝刀、iPhoneで撮影。
会場には他にも、Kilo Kish (キロ・キッシュ)、Bella Poarch (ベラ・ポーチ)、Charles Melton(チャールズ・メルトン)、Kelsey Lu(ケルシー・ルー)Leo Reilly(リオ・レイリー)Efron Danzig (エフロン・ダンジグ)などなど、アーティスト、セレブリティ、SNSメディアクリエイターなどが多数来場していました。
更に22時からはSoho Warehouseのガーデンエリアでアフターパーティーも開催。入り口は長蛇の列だったようですが、私は変な扉から迷い込んでしまい、通用口にいたスタッフに「なんでこんなところにいるの?(笑)パーティーはこの先を曲がった扉の向こうだよ」と案内され、並ぶことなく予期せぬ裏口入場をかましました。こういうところが寛大なのもアメリカらしくて面白かったです。ドリンクとフィンガーフードが提供され続ける中、来場者は友人、知人、初めて会った人たちと、音楽を楽しんだり、近況報告や、同じ週に開催されるLAのアートフェアについての情報交換をしていました。
ブランドのDNAであるスケートボーディングを大きなスケールでフィーチャーしつつ、音楽とアートでもイノベーティブな落とし込みとセンスを感じるイベントだったなと思います。
今後のOTW by Vans、そしてVANS PREMIUMの展開にも期待が高まりますね。それでは、今回の体験レポートはこの辺で〆。
皆様、またお会いしましょう~。