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不動産セレクトショップ『R-STORE』とEYESCREAM.JPによる、「おしゃれに暮らす人」がとことんこだわった「部屋」を分析していく定期連載『R-STORE FRIENDS on eyescream』。第3回となる今回紹介するのは、フリーのプロデューサーとして活躍する、遠藤正樹さんの部屋だ。
第3回:プロデューサーの部屋
■今回の「おしゃれに暮らす人」
遠藤正樹(Masaki Endo) フリープロデューサー
世田谷区、松陰神社前。世田谷線はどことなくゆったりとした空気を連れてくる。駅からほど近い今回の部屋は、駅前ということを思わず忘れてしまうほどのエスケープ空間。変わった間取りを、工夫とアイディアで使いこなす遠藤さんは自宅で仕事をするフリーのプロデューサー。どうやらその発想の源は広く空に開かれた窓にあるようだ。
— この部屋にはどのくらい住んでいらっしゃるんですか?
遠藤:引っ越してきて1年くらいですね。
— それ以前はどちらににお住まいだったんですか?
遠藤:もともと代沢に住んでいたのですが、その家は2回更新、計5年ほど住みました。もう少し広い所に移りたくなり、周辺を探し始めたんです。三軒茶屋には友だちがたくさん住んでいた事もあってその周辺で引っ越したくてエリアを定めました。
— この家のために買った家具はありますか?
遠藤:たくさんありますよ。棚、デスク周り、机、椅子とか。空に向かった書斎スペースのデスクは、この場所に合わせてサイズを決めオーダーしました。窓の先に広がる空を遮るものがないから、気持ちいいんです。4階なのに4階以上の高層の開けたビューが望めるんですよね。もともとカーテンレールだけがついていたのですが、床に布がたまる感じがあんまり美しくないなと思い、さらに窓が直線的な感じがしたので、清潔感もあるこの縦のブラインドを選びました。窓をどうするかはいちばん悩みましたね。開けた時の景色も楽しみたいし、閉めてもしっくりくるデザインのものを取り入れたかったんです。自分で選びに行き、この樹脂の半透明のブラインドに決めました。色は白なんですが、まとまるとブルーグレーに見えます。
— ブラインドは自分で注文したんですか?
遠藤:はい。間に違う色を入れたり、一通り組み合わせの可能性を考えてみたのですが結果的にシンプルに一色にしました。空間に優しい光が回るようになりましたね。直射日光はさしませんが、徐々に明け方にかけて明るくなっていくので自然と早起きになりました。オフィス空間としも、寝室としても使うので、なるべく生活感を出さないように心がけています。パッケージや部屋の中に長く置きたくない箱や包装紙などはあまり持ち込まないんです。ロゴが無く、無色のものを選ぶ傾向があるかもしれません。ゴテゴテしていないモノが好きですね。幼い頃からというよりは、この仕事を始めてからそういう趣向になったんだと思います。
— 仕事は自宅でされることが多いそうですが、オンとオフの切り替えはどのようにしていますか?
遠藤:あまり意識はしていません。完全にオフにするときは外のテラスでビールを飲んだりしますが、もともと仕事もプライベートもひとつに続いているような日々を送っていますので、明確に今がオンでこの後がオフ、という具合に区切ったりはしませんね。この部屋も、そういう形でオン、オフどちらの要素も混ざりあっていると思います。
— テラスではどんな風に過ごしているんですか?
遠藤:室内とのつながりを感じられる場所なので、テラスを入れるととても広い一部屋だと思っています。何もしないで、ただ寝椅子にごろんと横になったり、近所の友人やいきつけのバーの仲良しのスタッフを呼んで、部屋で飲む事もあります。使い方は時と場合によりますが、部屋の中から「眺める」空間としても気に入っています。
— 本棚には幅広いジャンルの本や写真集、映像作品が置いてありますね。
遠藤:興味に従って買っているとすぐに物が増えてしまうので、本にしてもCDにしても資料性の高いものや本当に好きなもの以外は、データだけ残してばんばん売ったり捨てたりしますけどね。DVDは借りて観ます。昔はアイドルモノが好きだったのでそこそこ数は持っています(笑)。何が魅力なのかな? なぜ人気なのかな?という仕事の視点で気にしてみることもありますが、ただ単純にいいなと思って観ています(笑)。この部屋では、プロジェクターで壁に映してみんなでお酒を飲みながら観ますね。
— 今後はどんな暮らしをしていきたいと考えていますか?
遠藤:仕事柄、ビデオチャットでミーティングをすることもあるし、海外にいる人もだいぶ増えて、コミュニケーションの方法も充実し、そういう暮らし方が確実に増えていますよね。今は、どこか一カ所に根を下ろすのではなく、いくつか拠点を設けて移動しながら暮らせるといいなと考えています。
— いま遠藤さんを東京につなぎ止めている理由はなんですか?
遠藤:友人と仕事ですね。やはり私にとってはこの2つは大切な要素です。また、世田谷線という立地はほどよく都心の中心からは離れ、バランスよく暮らせるエリアじゃないかなと思っています。
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