2019年1月の「うますぎる店」 3選(Personal Lists)

by Kentaro Kabaya and Keita Miki

巷に溢れる「リストもの」では一切食指が動かないというワガママな僕らの為のリストを編集部員が、そしてゲストエディターが、自由気ままにパーソナルな視点で作り上げる『Personal Lists』。
今月もBAL(バル)の蒲谷健太郎氏をゲストエディターに召集し、2019年1月の「うますぎる店」 3選をお届け。
日々、様々な飲食店に足を運ぶ蒲谷さんが2019年1月に足を運んだ「うますぎる店」をチョイスしてもらいました。

1. WOLFGANG STEAKHOUSE

もう7月だというのに1月の振り返りです。すみません!

紹介するのも憚られるほどの有名店ですが、一応ご紹介。

会社の新年会ということで、社員みんなで気合を入れるためステーキを喰らう。ステーキといえばA5ランク、ブランド牛のサシの入った脂の多いお肉が”良いもの”として長らく君臨してきた日本ですが、赤身の熟成肉という新概念を引っさげ、もはやステーキの王道というところまで上り詰めた感のあるこちら。

六本木という土地柄か、値段の割にはカジュアルな客層。サービスはしっかりしていて、ちゃんと高級店に来たなと思わせてくれる。

注文はまずはメインのステーキを決めます。サラダも王道のシーザーサラダ。こういうのに手が抜かれるとがっかりするが、ちゃんと美味しい(当たり前か)。

厚切りのベーコンもサラダと一緒に。ベーコンマジうま。

そして真打のプライムステーキ。堂々たるTボーンに完璧な火入れ。香ばしい香りとともに運ばれ、「ウォ〜来た〜」ってなります。

ボリュームに一瞬怯みますが、赤身肉なのでしつこくなく、でもパンチもちゃんとある。あ〜肉食ってるな〜感が最高。しばらく肉食わなくていいやってなります。

いや~こういうステーキをしょっちゅう食べられるような身分になりたいものですね。

【WOLFGANG STEAKHOUSE 六本木】
東京都港区六本木5-16-50 六本木DUPLEX M’s 1F
TEL:050-5872-9994
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13164062/

2. うどんや 大門

讃岐うどんがとにかく大好きで、都内の美味しいお店を常に探しております。

こちらは香川出身の方からもお墨付きで、気になっていたお店。

中野ブロードウェイの地下にあります。中野ブロードウェイといえば、今やサブカルの聖地としても名高いカルトスポット。学生時代は洋服を見に来たり、昨今はまんだらけにおもちゃなどを見に来たりと、しょっちゅう来るわけではないけど何度か訪れています。どこか香港なんかを思わせる雑多な感じがエネルギッシュで好きですね。

さてここ大門ですが、なんと店主はスタジオジブリで働いていたという異色の経歴だそう。ジブリで働いていたなら、真面目で良く働く人なのでは? と勝手に思い込んでしまう説得力があります(勝手な事を言ってすみません)。

初めてのお店は、小サイズがあれば迷わず、しょうゆのひや(冷水で締めたうどんの出汁醤油をかけうどん)とひやあつ(冷水で締めたうどんに暖かい出汁をかけたうどん)の2つをオーダーします。それにあれば竹輪天を注文が僕の定番。

今回は竹輪天と、ゲソ天をオーダー。小ぶりで女性も食べやすそう。肝心のうどんは神田にもある一福出身とのことで、コシはそこまで強くないもっちり系。

出汁もいりこが前面に出過ぎないキレイな印象。美味しかったです。

ご夫婦のお子さんらしき子どもが、お店の中を行ったり来たり、ちょろちょろしてて微笑ましい。それを叱るでもなく見守るお人柄にほっこりしました(こういうのもジブリっぽい)。

近くに行ったらまた再訪したいな。

【うどんや 大門】
東京都中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ B1F
https://tabelog.com/tokyo/A1319/A131902/13215526/

3. かれーの店 うどん

カレー猛者の方達が口々に、ここは別格と云うカレーの店うどんにやっと行けました。

最初に言っておきますが、こちらはうどん屋ではありません。スープカレーをメインに出すお店です。カレーうどんもありませんので悪しからず。

まずは、前情報でも聞いていた通りホームページをしっかりチェック。季節ごとに、または月ごとに変わるメニューや、店内での独自のルール?的なものをしっかりと前もって知っておく必要があるとのこと。真っ赤なホームページを開くと、お店の説明がつらつら書いてあります。

そして第1に、ルールというか、ウチはこういう感じですよ~的なものとして、注文はお水が配られて、店主が注文を聞くタイミングまで待つこと。それを知らないと、いつ注文していいか分からず、ドギマギしてしまうことに。混雑時はなかなかお水も運ばれて来ません。ワンオペなので仕方ないですね(実際来店時にも、それを知らないお客さんが、注文を受けてくれず何度も声をかけて変な空気になってしまうという場面も)。

親切に色々書いてありますので、まずは一度見てから行くのをお勧めします。

土曜の昼時の遅めの時間帯に伺いましたが若干の並び。入店後、やはり注文はすぐには聞かれないので、店主のタイミングをしばし待ちます。

満を辞して季節の冬カレーの牡蠣スープカレーを注文。スパイシー挽肉、チーズ、カレー卵もトッピング。

そして肝心のお味はと言いますと、結論から言って自分のスープカレー史上ではダントツのトップです。いや、カレー史上かもしれない。期待値を上回る美味しさ。

最初は、「ん?こんな感じか」と思うも、食べ進めていくうちに旨味のレイヤーが積み重なり、気づけば後半はもう無心になって口にカレーを運び入れてました。最後はもうなくなってしまったと、お皿を舐めたい衝動に(笑)。

味が染みっ染みっでめちゃ美味い玉子は、おでんの玉子を思わせる逸品。

いや~美味しいものはトリップ体験をさせてくれますが、ふわふわとカレートリップしてしまいました。しばらくは思い出すだけでヨダレが出て来る始末。毎月行きたいと思うものの、なかなか行けてないので、近く再訪したいな。

しかしカレー屋の店主には独特の世界観がある方が多いような気がしますが、ここも間違いなくその1つ。なんでだろう。不思議だ。

【かれーの店 うどん】
東京都品川区西五反田2-31-5
TEL:03-5434-2308
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131603/13004531/

POSTED BY

蒲谷健太郎

1999年創業のbalanceweardesignを経て、都市環境に順応したトータルウェアとグラフィックの提案をコンセプトに、1990年代のミックスカルチャーにインスパイアされたリアルクローズを展開する。音楽とファッションの親密な繋がりをものづくりに反映したハイカジュアルなストリートウェアに定評あるBALのデザインを担当。