— そこから藤井さんがテレビ業界を志すようになったのはどういう経緯だったんですか?
藤井:僕は意外と真っ当なので、普通に大学を卒業して、普通に就職を考えて。変な冒険するつもりはなかったので、ちゃんとした就職口の中で楽しそうなヤツを、って感じでした。テレビ局とレコード会社と出版社だけ受けてましたね。
渡辺:うらやましいです。僕も真っ当に生きようとは思ったんですけどね。テレビ局もレコード会社も受けたんですけど、どれも引っかからなかったですから。
藤井:そこはじゃあ似てるんですね。
渡辺:はい。”基本的には真っ当に生きたい”っていう(笑)。
藤井:1回、高校でラインから外れてるわけですしね。
渡辺:だからより一層安定したくて。それこそTBSじゃないですけど、フジテレビとかはインターンも行ってるんで、いけると思ってたんですよ。その当時はインターンとかも1万倍とかって言われてたけど、入れたんで。大体みんなそのまま就職してるらしくて。
藤井:何人かそこ(インターン)から青田買いみたいなのはあるみたいですよね。
渡辺:そうなんです。だから俺はもう「テレビ局の人になるんだな」と勝手に思ってて。「将来女の子にモテちゃうな~」みたいな気持ちでいたんですけど、箸にも棒にもかからなかったです。
藤井:(笑)。インターンでの上からのウケはどうだったんですか?
渡辺:今考えると非常に悪かったです。
一同笑
渡辺:インターン先がドラマ班だったんですけど、本当に100本ノックみたいにドラマの企画案をペライチで出す、みたいなことを延々とやらされて。僕的には毎回いい企画を出してるつもりだったんですけどスゲェ酷評されるんで、プロデューサーとかに「やっぱり歳とか違うから、わかんないんじゃないですか?」とか言ってたのがまずダメだったんだろうなって後になって思いました。
— 好感度マイナス値ですもんね、聞いてる限り。
渡辺:そうっすね。色々なものを通すためには意見をそのまま言ってもしょうがないって、最近やっとわかってきました。今34歳なんですけど、33ぐらいでわかりましたね。
藤井:(笑)。僕は就職に落ちてたら、それでもどうにか楽しいことがしたい! とか思ってなかったと思うから、普通におとなしい会社とかに就職してたんじゃないかなぁとは思います。僕あれです、全部落ちたら小学校の先生になりたかったですからね。
— 唐突ですね。
藤井:子どもが好きだし、子ども相手に威張ってるのもなんか楽しそうだなって。
渡辺:でも今は時代の流れ的に威張れなそうですよね。
藤井:うん。でもほら、小学校の先生とかって今考えたらとんでもないやつだったなって。ドッジボールとか、容赦なくボール投げて、「スゲェだろ!」みたいな感じ出してくるとことか。また、子どもたちもそれで「スゲェ!」ってなっちゃうし。
渡辺:学校の先生ってある意味、1回も社会に出たことないんですよ。「お前、将来社会に出てどうするんだ」とか言われたけど、今考えるとお前に言われたくねぇっていう。「お前学校しか知らねぇじゃねーか!」って話で(笑)。