藤井健太郎のoff-air 第3回:くっきー!(野性爆弾)

by Keita Miki

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— じゃあ、そろそろまた次、お願いできますか。

くっきー!:はい。”芸術・アート”ですね。藤井さんてアートとか観はるんですか?

藤井:人並みですかね。そんな特別にはって感じです。

くっきー!:なかなかケツ叩かれないと行かないですよね。チケットもろたとかね。

藤井:くっきー!さん、昔から絵は描いてたんですか?

くっきー!:昔から描いてました。好きで。で、兄貴がめちゃくちゃ上手いんですよ、ちゃんと美術学校出てるような絵で、僕の何十倍も。ガキの頃、兄貴と絵の対決してたんですよ。キン肉マンの描き合いで、どっちがアシュラマン上手く描けるかとか。毎回完敗してて、負け続けてちゃんと描くんじゃなくて、軸ずらす絵になってったっていうか。ガキなりのおもろい顔にしてるとか。そっからちょっと今っぽい絵を描くようになったんすかね。

藤井:そうだったんですね。

くっきー!:特に習ってもないし。どっちかって言うと芸人になってから「ウェルカムボードに描いてくれ!」とか言われたり、次はテレビで「描いてくれ」って言われて変な絵描いたりしての繰り返しなんで、あんまアートっていうイメージが自分の中ではないというか。芸人の延長で描いてる変な絵を展示させてもろてる感じですよね。だから「アーティスト、くっきー!さん」とか言われるとめちゃめちゃハズい。あ、そういやこの前あそこ行ったんですよ、ルーブル美術館。

藤井:へぇ、どうでした?

くっきー!:初めてちゃんとした絵を観たんですよ、美術館で。すごいですね、あそこ。めっちゃ広いし、笑てまうほどデカい絵があったりとか。モナリザは切手ちゃうんかっていうぐらい小さかったですけど。ほんまハガキ10枚分くらいで。それまで人の描いた絵に興味がなかったんですけど、あれは唯一衝撃受けましたね。

— ご自身で描きたくなるタイミングってあるんですか?

くっきー!:いやいや、そんなのないですよ。あるわけないじゃないですか。「あぁ、絵ぇ描きてぇな……」みたいなの(笑)。藤井さんで言ったら、「あぁ、編集してぇな」って急に思って、違う番組持ってきて自分なりに編集したりとかしないじゃないですか?

藤井:まぁ、そうですね。

くっきー!:会社から言われて、「依頼来てるんでこういうの描いてください」とか言われないと描かないです。描くという行為自体はそんな好きじゃないです。メンドクセェっすもん。芸人と一緒じゃないですか? 発表するのは好きだけど、ネタ作ってるときは好きじゃないというか。

藤井:どんなジャンルでもそうですよね。

くっきー!:ね。裏側はね。「描いてる俺、好きやねん」ってだいぶイタないですか?

藤井:(笑)。

くっきー!:「今描いてるで~、俺。渋っ……」みたいなヤツいたら。カワイイ、コーマン決めたい姉ちゃんがいて、それに絵描いてる姿をカッコ良く見せたいとかって言うなら分かるんですけど。特にアートとも自分は思ったことないです。すげーちゃんとした人いっぱいいるし。絵ぇ買ったりとかは興味ないんすか?

藤井:何個か、部屋に飾るくらいは。

くっきー!:ほぉ~。洒落てますね。部屋の写真ないんすか?

藤井:ないです(笑)。

くっきー!:あるでしょ絶対(笑)。絵ぇ飾るって六畳一間じゃ無理でしょうからね。ちゃんとした壁があるところやないと。