Interview & Text : Yu Onoda | Photo:KID FRESINO | Edit:Nobuyuki Shigetake
※ミックス音源はこちら!(ストリーミングのみ)
— Masteredの年末企画『Mastered的 2020年度 レコード大賞』でフレシノくんが挙げていた3枚は、UKラップにダンスミュージック、アンビエントと、そのセレクションから感度の高いアンテナで色んな音楽を吸収しているように感じました。
KID FRESINO:新譜を毎日紹介しているサイトでジャケットを見て、気になる作品を聴くのは、ここ1、2年変わっていないんですけどね。ただ、そういうサイトで力を入れて紹介している「これを聴け!」っていうような作品やプレイリストにはほとんど目が向かなくて、自分が気になったものと、友人、知人から教えてもらったものを聴いていたので、時流の作品で、抜け落ちているものは少なからずあって。それこそ(The xxの)Romyの”Lifetime”は2020年のエレクトリック・バンガーというかアンセム的な曲なのに、出ていたことを年末まで知らなかったくらい。今回のアルバムは、時流というより、自分なりに吸収してきたものが散りばめられた図鑑みたいな作品というか、俺の頭の中、俺の歴史が反映された作品なんだと思います。
— それが作品にどう反映されたのか、今回はアルバムの曲解説をしていただきたいんですけど、オープニングナンバー”Shit, V12”のトラックを手がけたのは、昨年、イギリスBBCのEssential Mixにも出演した、東京生まれ、北京育ちで、現在はロンドン在住の新世代プロデューサー、object blue。目の覚めるような、鮮烈な1曲ですね。
KID FRESINO:今回のアルバム制作をやるにあたって、海外ベースのダンスミュージックのプロデューサーとやりたいと思って、最初に思い浮かんだのがobject blueだったんですよ。
— 彼女はこれまでラッパーやボーカリストと作った曲はリリースしていませんよね?
KID FRESINO:俺の把握している限りでは出てないと思います。でも、彼女のトラックを聴いた時、自分のラップに合う気がしたし、この曲は、実は石若(駿)くんのプロジェクト、Answer to Rememberで俺がラップした”RUN”を聴いて、そこから着想して作ってくれたものなんですよ。「ラップでこういうことが出来るんだったら、これはどう?」って感じで投げてくれたんですけど、どこまでもobject blue然としてるトラックを提供してくれて、すごく嬉しかったですね。ちなみに最初のスピーチは、パートナーのFish Zhangが、曲名にある通り、中国の古文から一節をピックアップした”Shit”の話をしているんですよ。詳しい内容については、そこまで把握していないんですけど、”Coincidence”の中国語しかり、自分にとって重要だったのは言葉の響きですね。フランスのバンド、Film Noirが”Hustling His Way”という曲で語りを取り入れていて、それに触発されたものです。
— アグレッシヴな前曲から一転して、BIMくんをフィーチャーした”Dejave”はメロウなタッチ。ご自身では、この曲を含め、4曲のトラックを手がけていますが、音数が少ない、ミニマルなビートに、この曲のようなノイズギターだったり、異質な要素を加えることで、フレシノくんらしい曲になっていますね。
KID FRESINO:そうですね。自分のトラックでは、ミニマルな音作りを意識しつつ、ギターのノイズだったり、ダンスミュージックの音響的に面白い要素を加えたりとか。例えば、”dejavu”はビートが出来た時、自分では「かなりつまらないビートだから、これじゃ世に出せないな」って思ったんですよ。だから、仕上がりが破綻したものになってもいいから、誰かにぶっ壊してもらいたいと思って、ギタリストの西田修大に来てもらったんです。いつだったか、君島(大空)さんのライブを観ていた時、バリンッって破裂するような、ボリュームもそれだけ倍の倍みたいな音が急に鳴って、「今の音なに?」って思ったら、その音をギターで弾いていたのが彼だったんですよ。だから、その時のことを思い出して、スタジオに来てもらったんですけど、端から彼のギターが合うとは考えていなかったし、そうやって壊すことがこの曲をものにするためのアプローチかなって思ったんです。で、実際に弾いてもらったら、めちゃめちゃ面白かった。バンド編成でライブをやるようになってから、ギターをどう扱ったらいいんだろうと考えるようになっていたんですけど、西田くんは鉄の棒を使って聴いたことがないような音を出したり、自分のなかでギターの可能性が広がりましたね。
— 3曲目の”No Sun”をはじめ、バンドのセッションから生まれた5曲は、ループで完結している”Salve”の頃から大きく進化していて、展開をつけることで躍動感がさらに増しています。
KID FRESINO:バンドとのセッションでは自分の気分が変わったら、スパンっとフィルインして、前の小節から変化が付けられるので、フットワークが軽いんですよね。ちなみにこの曲は、Nicolas Jaarのプロジェクト、A.A.L.(Against All Logic)の”I Never Dream”を参照しました。この曲が入っている『2012-2017』はめちゃめちゃいいアルバムというか、ダンスミュージックに馴染みがない人にとって、いい扉になる作品だと思っていて、当初はその曲の日本語ラップ・カバーをやるくらいの勢いで制作に臨んだんですけど、バンドのセッションで全くの別モノになってしまったという(笑)。今回の作品はプロデューサー視点に立って、自分がやりたいことをバンドメンバーに具現化してもらったアルバムなんですけど、それぞれが個性的なプレイヤーなので、自分がやりたかったことからさらに発展させてくれて、イメージを超えたものに仕上がっていくのがとにかく楽しかったですね。ただ、バンドとの楽曲は、1日のセッションを発展させてアレンジを固めて、次の日にその曲を録音するというプロセスだったので、限られた時間でどこまで完成度を高められるかが鍵だったんです。”No Sun”はPETROLZの三浦さんとSuchmosのHSUさんのWベース編成なんですけど、2本のベースをLRに振って、ラップを掛け合いのように聴かせるという漠然としたアイデアはあったものの、その録音はリハもなく、ぶっつけ本番のセッションでした。
— 続く”Lungs”は極限まで削ぎ落としたバンドアレンジが積極的にラップから逸脱するOtagiri f.k.a. SOCCERBOYの強烈な個性を際立たせています。
KID FRESINO:Otagiriさんは、俺がラップする前からラップを更新する試みを実践し続けている方で、2018年にWWWβのイベントにDJで呼ばれた時、ライブをやられていて、その存在を知りました。それ以来、ずっと気にしてて、音楽はもちろん聴かせてもらっていたし、俺自身、かなりインスパイアされているんですけど、この曲のオケが出来た時、「今このタイミングでお願いしたい」と思って、ライブに足を運んで直接オファーしました。ちなみに、この曲でOtagiriさんのヴァースのドラムパターンはスピッツの”夜を駆ける”を、自分のヴァースは(NYクイーンズのローハウス・プロデューサー)J.Albertのシンガー名義、Jioの作品をリファレンスに、石若(駿)くんが叩いたドラムは、その2つのパターンが交互に出てくる構成になっていて、リズムのミックスの仕方が自分らしいなって思いますね。
— 5曲目の”j at the edge of the pool”は、前作にラッパーとして参加したJJJが今回はビートメイカーとして提供したインタールード。アルバムの流れをイメージして、依頼したものだったんですか?
KID FRESINO:いや、この曲は、Jがマスタリングの前日に送ってきたんですよ(笑)。それまではインタールードなしでアルバムの構成を考えていたんですけど、どうも俺っぽくないなと思っていて。インタールードっていうのが古臭い価値観なのはよく分かっているんですけど、それを入れるのが俺っぽいかなって。あと、Jには別のトラックを作ってもらって、俺が使うってことになっていたはずだったんですけど、「これ、俺がもらっていいかな」ってことになって、そのビートはJのアルバムに入るみたいです(笑)。
— フレシノくんとCampanellaがバチバチにラップしている”Girl got a cute face”は、パーカッションとヘヴィーなベースによるトライバルなグルーヴとラップの絡みが文句なく格好いいですね。
KID FRESINO:最初はそれこそトライバル・ハウスをループさせて、それをヒップホップにするべく、音を無理矢理足していたんですけど、以前聴いたダサい曲が頭をよぎったので、そこからごっそり音を抜きました。2020年は特に時間があったので、人から薦められた音楽も「へぇー」って言って終わらせず、一通り耳を通すようにしていたんですけど、トラックを作る際、そうやって吸収した要素をどうしても詰め込もうとしてしまう。でも、ある時、はたと気づいて、今のような情報量が多い時代はむしろミニマライズしていく発想こそが重要なんじゃないかなって。
— フレシノ作品の主要コラボレーターの1人であるCampanellaは、先月、この連載でも取り上げたんですけど、彼のラップについてはいかがですか?
KID FRESINO:正直、日本のナンバー1だと思ってますね。”Cold Draft”(のちに”Outro”と曲名を変更して、2016年のアルバム『PEASTA』に収録)を2015年に聴いて以来、それは変わらないかな。テクニックという意味ではなく、あの人のラップは音と同化している感覚を覚えて、いつか俺もこういう境地に……って思う相手。新しいアルバム『Amulue』も最高ですよね。あれを聴いて、Campanellaは同じレースの隣のレーンを走ってるランナーだなと改めて思いました。ただ、そのナンバー1は、すぐ俺になると思ってやってますけど。
— はははは。フランスの女優の名をタイトルに付けた”lea seydoux”のトラックを手がけたSeihoくんも同じくフレシノ作品の常連ですよね。
KID FRESINO:この曲はもともとグライム寄りのビートだったんですよ。そこに俺がラップを入れた後、Seihoさんが大幅にリアレンジして、今の形に落ち着きました。当初は最初のヴァージョンの方がいいように思ったんですけど、結局、今になって考えると、俺がSeihoさんの今の感覚に付いていけてなかっただけで、こっちのヴァージョンにして良かったなって。Seihoさんにトラックをお願いするのもそういう理由なんですよ。つまり、俺のクリエイティヴィティというより、彼の今の感覚を知りたいという好奇心なんですよね。
— 前作収録の”Cherry Pie”もフレシノ・ヴァージョンとSeihoヴァージョンの2パターンありましたよね。
KID FRESINO:あ、確かにあの曲も同じ状況でしたね。俺のアルバムに入っているのが元々のヴァージョンで、Seihoさんは自分名義の作品で作り替えたんです。その時は元々のヴァージョンがどうしても頭から離れなくて、そっちを選んだんですけど、今回は新しいヴァージョンを選ぶことが出来たという感じ。
— Seihoくんは進化のスピードも速いし、色んな引き出しがありますもんね。
KID FRESINO:そうそう。だから、俺が理解出来ないだけで、自分でああだこうだ判断が下せるものではなかったりするんですよ。
— そして、ラッパーのフィーチャリングは、Otagiriもそうですが、”incident”でのJAGGLAの起用にも驚きました。
KID FRESINO:まず、自分で今回のアルバムを聴いていくと、このJAGGLAさんのバースが作品の折り返し地点になっている気がしていて。それはフィーチャリングした他の人全員と1人だけ明らかにスタイルが違うからなんですけど、偶然の結果として、JAGGLAさんが作品のなかで節目となる役割を担っているんです。自分がラップする時というのは、起承転結の流れが線で見えているから、ずっとラップしててと言われても出来ないんですけど、だからこそ、いくらでもラップを続けられそうなJadakissとかUKのKanoのようなラッパーの作品を聴くのが好きで、JAGGLAさんのラップにも以前から同じものを感じていたんです。あと、去年、JAGGLAさんは亡くなったクルーの友人について歌った”4.21”という曲を出したんですけど、それを聴いて、一緒にやるんだと自分のなかで決めましたね。”incident”では「満たされた時の心知りたい」と歌っていらっしゃるんですけど、その一節がぐっと来ました。いい歌詞だなって、心の底からそう思いましたね。
— さらにJAGGLAから今度はカネコアヤノさんをフィーチャーした”Cats & Dogs”へ。通常なら考えられないような流れだと思うんですけど、このアルバムではそれが平然と成立している。
KID FRESINO:カネコさんが最後に歌っているCメロの部分の弾き語りを最初に送ってくれて、そこから前に引き延ばすように曲を作っていったんです。あと、この曲に入れたシンセの鳴りは、Tyler The Creatorの『IGOR』を参考にしたんですけど、その音色が違うと意図したイメージからかなり違う曲になってしまうので、佐藤(優介)くんとスタジオでああでもないこうでもないと延々と音決めしましたね。
— llicit tsuboiさんのミックスが生み出す歪な音像がスリリングな曲にしているというか、tsuboiさんが加える色をあらかじめ想定したうえで、制作を進めた曲なんだろうなと思いました。
KID FRESINO:うんうん。カネコさんには言ってないけど、完成までにミックスを24回やり直してもらいました。tsuboiさんはかなり呆れてたと思うんですけど(笑)、特にシンセの鳴りがすごいので、是非ちゃんとした環境で聴いてみて欲しいですね。
— そして、前半はミニマルなビート、後半は一転してバンドサウンドに変化する”come get me”は、近年、フレシノくんがトライしてきた試みが凝縮されています。
KID FRESINO:この曲ではアフロビートがやりたかったんですけど、全くの別モノになりましたね。前半のビートはレコーディング当日に石若くんがiPhoneで作ったもので、バンドが出てくる後半の展開は、前半の録音を進めている時に「ここから先はバンドにしたいんですけど……」って提案して、その場でトライした、これぞセッションという感じの曲です。
— アフロビートと一言でいっても、トニー・アレンが叩く、みんながよく知るビートから2020年に出たFocalisticの”Ke Star”に象徴されるアマピアノまで、色んなタイプのリズムがあると思うんですけど、フレシノくんが言うアフロビートというのは?
KID FRESINO:トニー・アレンのライブはイギリスで観たことがあって、Focalisticのあの曲もとんでもなく格好いいですよね。でも、ここでは、例えば、ナイジェリアのWizkidとUKラッパーSkeptaのコンビがやってるようなブンカッカッブンカッカッっていうドラム・パターンをやりたかったんですよ。ホントはもっとキャッチーでポップな曲にしたかったんですけど、いい意味で沼っぽい曲になっちゃいましたね(笑)。この曲も是非スピーカーで鳴りをちゃんと聴いてもらいたいです。
— 長谷川白紙くんを迎えた”youth”は、音楽の新しい景色を切り開いた今回のアルバムを象徴する1曲だと思います。
KID FRESINO:長谷川くんに助けてもらったフックには、もともと、プリンスのギターソロを思わせる、いわゆる泣きのギターが入っていて。でも、長谷川くんのボーカルとメロディがぶつかるので、ギターソロはカットしたんです。そのギターソロはギターソロで気に入っていたんですけど、長谷川くんの性質としてミニマルな曲のほうが合うだろうし、そこはばっさりいきました。
— さらに、この曲はヴァイオリン、ヴィオラで、EGO-WRAPPIN’からジム・オルークまで幅広い作品を手がけている波多野敦子さんが参加されていますが、ヒップホップとストリングスの組み合わせというのは一つの挑戦ですよね。
KID FRESINO:波多野さんは折坂(悠太)くんの”朝顔”で弾いているのを聴いてお願いしました。お互い、体の中に流れている音楽が違いすぎたんだと思うんですけど、レコーディングは確かに難しかったです。
— 海外だとThe RootsやD’angelo周りの作品を手がけたラリー・ゴールドとかLAジャズ、ビートシーン御用達のミゲル・アトウッド・ファーガソンのようなストリングス・アレンジャーがいますけど、今の日本ではヒップホップにおけるストリングス使いはまだまだ難しそうですね。
KID FRESINO:ミゲル・アトウッド・ファーガソンだったら、「J・ディラとかネイト・ドッグ聴いてたよ」って感じだと思うんですけど、波多野さんはさすがにMONJUは聴いてないでしょうから、そういう音楽的な土壌の違いはありますよね。かたや、自分のなかにも何がいいのか判断する基準がなかったし、限られた時間のなかで一瞬の判断をその場で求められるレコーディングだったいうか、そういう状況下で出来る限り俺に寄せてもらったという感じでした。
— ”Rondo”は、仙人掌がMasteredの2020年度レコード大賞で「2020年サヨナラホームラン」と評していましたね。
KID FRESINO:でも、この曲は全く苦労することなく1日で作ったものだったりして(笑)。
— ここ数年来、ラッパーがメロディックに歌う流れがありますけど、まさか、フレシノくんがここまで歌うとは想像していなかったです。
KID FRESINO:この曲を作っている時、普通にラップを入れても凡庸な曲になりそうだと思ったので、メロディを歌うしかないなと思って、初めて、オートチューンで歌ってみたんです。まぁ、でも、この先はあんまりやらないと思います。それよりラップしたいって感じです。
— 最後は”No Sun”のtoeリミックス。リミックスといいつつ、これはこれで一つのオリジナルだなと思いました。
KID FRESINO:一応言っておくと”No Sun”のオリジナルは柏倉さんがドラムを叩いているんですけど、その流れでtoeにリミックスをお願いしたわけではないんですよ。toeはね、俺が初めてライブを観たのが、2012年なんですけど、それ以来、toeの皆さんに聴かせられる曲が出来たら、リミックスをしてもらいたいと考えていて。ようやく聴かせられる曲が出来たと思ったので、今回お願いしたんです。
— そういえば、2015年に『Conq.u.er』を出した時にこの企画で作ってもらったDJミックスにtoeの曲を入れてたじゃないですか。その時、フレシノくんがヒップホップやソウル、ファンク以外の音楽も色々聴くことを知って、面白いなと思ったんですよ。
KID FRESINO:そういえば、そうでしたね。Charaさんをフィーチャーした”Commit Ballad”だったかな。
— 今回のアルバムは”Rondo”で終わっても、いい締めだったと思うんですけど、大切なアルバムのエンディングを長年の夢だったtoeに委ねたと。
KID FRESINO:toeにお願いする時点で、そういう終わり方にしようと決めていたし、メンバーさんにお会いして、直接お願いしたんですけど、仕上がったリミックス、そこに加えられた山㟢さんの声でこのアルバムを終えるのが自分のなかですごいしっくり来たんです。
— 完成した作品について、自分ではどんなアルバムだと考えていますか?
KID FRESINO:最初の感想は「俺は何をやっているんでしょう?」って感じ(笑)。
— はははは。最新のトレンドに寄せた音楽は、実は全く新しくないというか、その価値を計る尺度がないものこそが本来の新しい音楽なのであって、フレシノくんがそう感じたんだとしたら、自分の作品に向けた最高の褒め言葉じゃないですか。
KID FRESINO:その考え方はかなりポジティブですね。じゃあ、そういうことにしておいてください(笑)。あ、一つ言っておきたいのは、アルバムタイトルの『20,Stop it.』は、2020年に対して苛立っているとか、そういうことではないです。作品制作はコロナ禍におけるロックダウンの影響が一切なかったし、そのネガティブな状況を力にするということも全くなかった。一つあるとすれば、時間が出来たことで、制作のスピードが早まったということ。制作終盤は音楽に完全に没頭して、細部にどこまでもこだわって、地獄を見ましたね。ある時なんて、エンジニアに自分の要望を伝える詳細なメールを夢の中でも書いていて、はっと目を覚ますみたいなことがあったり、それくらい自分を追い込みました。だって、今の俺は適当なことが出来る立ち位置じゃないですからね。だから、プレッシャーは大きかったです。全ての作業を終えた手応えから、今回のアルバムが『ài qíng』を超えた作品であることは間違いないんですけど、さらに発展させられる余地があるようにも思っているし、このアルバムがどういう作品なのか、自分でも何年かしたら分かる時が来るんでしょうね。
— では、最後に今回も特別に制作してくれた、ダンスフロアが恋しくなるような、いいテンションのDJミックスについて一言お願いします。
KID FRESINO:自分が考えるUKシーンの今のムードを中心に、最後まで聴いてもらえれば、ダンス音楽に興味が無い方も面白がっていただけるのではないかと思う内容にいたしました.! 是非ご一聴ください。
■デジタル
各種ストリーミングサービスにて配信中
https://kidfresino.lnk.to/20Stopit
■CD
2020年1月9日(土)リリース
品番:DDCB-92114
価格:4,545円 + 税
Released by Dogear Records / AWDR/LR2
■収録曲
1.Shit, V12
2.dejavu ft. BIM, Shuta Nishida
3.No Sun
4.Lungs ft. Otagiri
5.j at the edge of the pool
6.Girl got a cute face ft. Campanella
7.lea seydoux
8.incident ft. JAGGLA
9.Cats & Dogs ft. カネコアヤノ
10.come get me
11.youth ft. 長谷川白紙
12.Rondo
13.No Sun – toe Remix
開催日時:2021年1月7日(木) OPEN 19:30 / START 20:00
開催場所:Zepp Tokyo(無観客ライブでの開催に変更となりました)
W/ 三浦淳悟(bass) / 佐藤優介(keyboard) / 斎藤拓郎(guitar, keyboard) / 石若駿(drums) / 柏倉隆史(drums) / 小林うてな (steelpan, traktor, keyboard, chorus) / CH.0(DJ)
GUEST : Campanella / JAGGLA / JJJ / 佐瀬悠輔(trumpet) / 西田修大(guitar)
料金:LIVEWIRE(生配信) : 前売 ¥2,000 / 当日 ¥2,500
前売チケット販売期間:~2021年1月6日(金)23:59
当日チケット販売期間:2021年1月7日(木)0:00~2021年1月17日(日)21:00
見逃し配信期間:生配信終了~2021年1月17日(日)23:59
お問い合わせ先:livewire@spaceshower.jp
チケット購入:https://livewire.jp
公演詳細:https://livewire.jp/p/kidfresino210107
TEL:03-3444-6751(SMASH)