定番パンツを徹底解剖。『マスタードのパンツ辞典』 #30:UDAの『SIDE TUCK CHINO PANTS』

by Seiya Kato

デニムにチノパン、スラックス。ファッションブランドが毎シーズンのようにリリースする”定番”と呼ばれるパンツたちは、そのブランドを映し出す鏡だ。
1本の定番パンツを実直にリリースし続けるブランドもあれば、定番パンツをベースに異なる素材やシルエットで多彩なバリエーションのパンツを創り出すブランドもある。そう思うと定番パンツというのは案外、シーズンテーマの設けられた最新コレクションよりも雄弁に、ブランドのスタンスや現在地を物語っているのかもしれない。
Masteredの大人気企画『無地T MANIACS』の派生型として誕生した本企画『マスタードのパンツ辞典』では、移りゆくトレンドに左右されることなく、ブランドがリリースし続けている”定番パンツ”を、編集部員が実際に着用しながら、毎回1本ずつ、じっくりと紹介。
第30回では、UDA(ユーディーエー)の『SIDE TUCK CHINO PANTS』をピックアップします。

UDAの『SIDE TUCK CHINO PANTS』

”世の中に提案をする”、”欲しい服を作りたい”という本来のブランドの考え方とは真逆の”今ある洋服を活かす”というアプローチを図る”Unknown Design Addicts”こと、UDA。流行り廃りのないものに新しいエッセンスを注ぎ込み製作したアイテムたちは、世代を問わず多くの人々から支持されています。今回は、そんな同ブランドのアイコニックな『SIDE TUCK CHINO PANTS』をピックアップ。

基本情報
ブランド:UDA
アイテム名:SIDE TUCK CHINO PANTS
素材:綿100%
サイズ:S、M、L
カラー展開:ブラック、ベージュ、カーキ、グレー
価格:16,000円 + 税

様々なブランドにすんなり溶け込む”ありそうでない”秀逸な1本

全てのブランドをサポートする。今ある洋服を活かす。様々なブランドに自分の洋服が溶け込んでいく。というコンセプトを掲げるUDAからリリースされている『SIDE TUCK CHINO PANTS』。素材には肉厚な8オンスのチノクロスを使用し、縫製後にバイオウォッシュを施した滑らかでヴィンテージライクな質感が特徴的な1本です。

■レコメンドポイント

オーバーサイズのウエストをベルトで絞った際に生じるフロントやサイドのたゆみをデザインに落とし込んだ、エッジの効いたディティールが印象的。脇の後ろから前側へと斜めに入るタックが脇のシームを覆い隠すように入っており、腰回りに独特の雰囲気を醸し出します。

ディテール&シルエットチェック

ウエスト周りはコンパクトに。

膝から裾口にかけてはストレートに。

どんなスタイリングにも馴染む表情。

Lサイズで、ウエスト84cm、ヒップ110cm、股上27cm、股下73cm、腿幅36cm、裾幅27cm。

サイド。

バック。

実際に着用してみた感想

Lサイズを着用した編集K(身長:183cm、体重:65kg)

「一見するとベーシックなチノパンですが、サイドにタックを施すという発想は斬新で驚きました。ゆったりとしたストレートシルエットですが、いつでも美しく穿けるのはとても嬉しいポイントですね」

総評:星3★★★☆☆

着心地:ライト ■■■■□ ヘビー
肉厚で安心感のある穿き心地。

シルエット:スリム ■■■■□ ルーズ
ストンと落ちるストレートシルエット。

コストパフォーマンス:お値打ち ■■□□□ ラグジュアリー
オールシーズン着用できるのも◎。

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