定番パンツを徹底解剖。『マスタードのパンツ辞典』 #61:BALの『CHINO VELCRO WORK PANT』

by Seiya Kato

デニムにチノパン、スラックス。ファッションブランドが毎シーズンのようにリリースする”定番”と呼ばれるパンツたちは、そのブランドを映し出す鏡だ。
1本の定番パンツを実直にリリースし続けるブランドもあれば、定番パンツをベースに異なる素材やシルエットで多彩なバリエーションのパンツを創り出すブランドもある。そう思うと定番パンツというのは案外、シーズンテーマの設けられた最新コレクションよりも雄弁に、ブランドのスタンスや現在地を物語っているのかもしれない。
Masteredの大人気企画『無地T MANIACS』の派生型として誕生した本企画『マスタードのパンツ辞典』では、移りゆくトレンドに左右されることなく、ブランドがリリースし続けている”定番パンツ”を、編集部員が実際に着用しながら、毎回1本ずつ、じっくりと紹介。
第61回では、BAL(バル)の『CHINO VELCRO WORK PANT』をピックアップします。

BALの『CHINO VELCRO WORK PANT』

”active urban wear support system & graphix supply(アーバンライフをベースとしたハイクオリティーなモダンカジュアルウエアとグラフィックの提案)”をコンセプトに、デザイナー自身が最も影響を受けた1990年代のクロスカルチャーをはじめとする様々なカルチャーを落とし込んだプロダクトを展開するBAL。今回は、そんな同ブランドの『CHINO VELCRO WORK PANT』をピックアップ。

基本情報
ブランド:BAL
アイテム名:CHINO VELCRO WORK PANT
素材:綿25%、リネン55%、レーヨン20%
サイズ:M、L、XL
カラー展開:ブラック、ホワイト、グラファイト
価格:18,700円(税込)

上品さとカジュアルさを兼ね備えた万能なイージーパンツ

定番アイテムとして高い人気を誇る『CHINO VELCRO WORK PANT』。これまで、メインの素材にはウォッシュ加工を施したコットンチノを採用していましたが、今シーズンはコットンとリネンの混紡素材にアップデート。ゆとりのあるリラックスシルエットやウエストの2タックでカジュアルな要素を程よくプラスすることで、幅広いスタイルにマッチする同ブランドらしい1本へと仕上げています。

■レコメンドポイント

ウエストバンドにポリエステルベルトを採用しており、ベルクロでサイズ調整が可能。これにより、ウエストの位置や絞り具合で全体の印象を微調整できるほか、着脱も容易に行えます。

ディテール&シルエットチェック

着脱が容易なベルクロ仕様のウエスト。

バックはこんな感じ。

素材にはウォッシュ加工を施したコットンチノを採用。独特な風合いにも要注目です。

XLサイズで、ウエスト96cm、股上34.5cm、股下76.5cm、もも周り75cm、裾周り44cm。

サイド。

バック。

実際に着用してみた感想

XLサイズを着用した編集K(身長:183cm、体重:65kg)

「ドライな質感が印象的で、今の季節にぴったりな1本ですね。上品さとカジュアルさのバランスが絶妙で、合わせるアイテムを選ばないのも大きな魅力かと」

総評:星5★★★★★

着心地:ライト ■■□□□ ヘビー
軽やかでしなやか。肌触りもドライで常に快適です。

シルエット:スリム ■■■■□ ルーズ
全体的にゆとりのあるリラックスシルエット。

コストパフォーマンス:お値打ち ■■□□□ ラグジュアリー
どのようなスタイルにもすんなりと馴染む、シンプルながらも洗練された1本。値段も良心的。

【お問い合わせ先】
bal flagship store
東京都目黒区五本木3-17-7 D.S
TEL:03-6452-3913
営業時間:14:00~21:00
http://baloriginal.com/