定番パンツを徹底解剖。『マスタードのパンツ辞典』 #7:A.P.C.の『NEW STANDARD』

by Seiya Kato

デニムにチノパン、スラックス。ファッションブランドが毎シーズンのようにリリースする”定番”と呼ばれるパンツたちは、そのブランドを映し出す鏡だ。
1本の定番パンツを実直にリリースし続けるブランドもあれば、定番パンツをベースに異なる素材やシルエットで多彩なバリエーションのパンツを創り出すブランドもある。そう思うと定番パンツというのは案外、シーズンテーマの設けられた最新コレクションよりも雄弁に、ブランドのスタンスや現在地を物語っているのかもしれない。
Masteredの大人気企画『無地T MANIACS』の派生型として誕生した本企画『マスタードのパンツ辞典』では、移りゆくトレンドに左右されることなく、ブランドがリリースし続けている”定番パンツ”を、編集部員が実際に着用しながら、毎回1本ずつ、じっくりと紹介。
第7回では、A.P.C.(アー・ペー・セー)の『NEW STANDARD』をピックアップします。

A.P.C.の『NEW STANDARD』

1987年にメンズブランドとして誕生したA.P.C.は、厳選された素材の持ち味を活かし、職人技術によるミニマルなアイテムを展開。シンプルでありながらも美しく、革新的なオリジナル素材やディテールワークによって”モダン・フレンチスタイル”を提案しています。今回は、そんな同ブランドの数ある名作の中から、定番中の定番とも言える『NEW STANDARD』をピックアップ。

基本情報
ブランド:A.P.C.
アイテム名:NEW STANDARD
素材:綿100%
サイズ:24〜36(1inch刻み) ※ユニセックス
カラー展開:インディゴ、ウォッシュドインディゴ
価格:20,000円 + 税

MADE IN JAPANの誇るハイクオリティなクラシックジーンズ

14.5ozのデニム生地を使用した日本製のノンウォッシュデニム。発売当時から受け継がれるストレートレッグ、穿き込むことで鮮やかな風合いがでるオリジナルのインディゴカラー、男女問わずに絶大な人気を誇る1本です。

■レコメンドポイント

ブランドを代表するクラシカルなスタイル。ウエストボタンには”A.P.C. rue Madame pres du Luxembourg”の刻印が施されるなど、細部にまでこだわりのディティールが散りばめられています。アイコン的な存在として長く親しまれる理由も納得の仕上がりです。

ディテール & シルエットチェック

ボタンフライのディティール。

リベットにもブランドの刻印が。

オレンジのステッチを採用。

生地の端がほつれないように施された赤耳。

30インチで、ウエスト82cm、ヒップ99cm、股上23.5cm、股下88cm、腿回り60.5cm、裾幅19cm。

サイド。

バック。

実際に着用してみた感想

30インチを着用した編集K(身長:183cm、体重:65kg)

「窮屈な感じが苦手なので普段あまり細身のデニムは穿かないのですが、程よくゆとりがあり、馴染む前でもストレスがないです。シルエットもかなり綺麗で、細すぎず太すぎないのもポイントかなと。程よいテーパードなので、サイズをあげてバギーっぽく穿くのもいいかもですね」

総評:星5★★★★★

着心地:ライト ■■■■□ ヘビー
穿き込むほどに馴染むのもリジッドデニムの味でしょう。

シルエット:スリム ■■□□□ ルーズ
絶妙なテーパードによる美しいシルエット。

コストパフォーマンス:お値打ち ■■□□□ ラグジュアリー
絶大な人気にも頷ける価格とクオリティのバランス感。

【お問い合わせ先】
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