毎回様々な「髪」に悩みを抱える、迷える子羊たちがヘアスタイリスト、フジイくんの元を訪れ、その悩みをスパッと解決してもらう『行列のできる髪型相談所』。
今回の悩める子羊:ほりくん(バンドマン)
■お悩み内容:「ヘアカラー童貞を捨てたい!」
前回の髪型相談もスパッと解決したところで、続いてやって来たのはバンドマンのほり君。普段は音楽スタジオで働きつつ、バンドにモデル業に、と多忙な日々を送っているそうだが、なんと、ほり君は今まで一度もヘアカラーをした事がない”ヘアカラー童貞”。全然悪い事では無いのだが、この髪型相談所を機に、人生初のヘアカラーに挑戦してみたいそうだ。
まずは恒例の髪型チェックからスタート。
現状の髪型は、前上がりのワンレングス(一直線のヘアスタイル)ボブで、髪質は水分量が少ない吸水毛。元々クセ毛で湿気でうねりやすく、膨らみやすい髪質のようである。
膨らみが出てしまうこともあり、せっかくのワンレングスのヘアスタイルも襟足が浮いてしまい、キレイに納まらない状態だ。
ちなみに久々の補足トリビアだが、黒髪には、黒色の色素にあたるメラニンが多く含まれている。ヘアカラーはメラニンを脱線し、カラー剤を髪に入れていくメカニズムで出来ているので、メラニン色素が髪に残っていると、オレンジあるいは赤っぽい色味になりやすいのだ。なので、初めてヘアカラーをする際には、補色にあたる緑系、マット系のカラー剤をチョイスするのが◎。
さて、そんな訳で、今回私、フジイカズキが提案した髪型はコチラ。
題して、”雪よりもサラサラ! パウダースノーブラウン!”。
初めてカラーをする場合、少し明るくなっただけでもかなり髪色が明るくなったように感じるモノなので、今回は地毛より3~4トーン明るい、抑えめなカラーをチョイス。ネイビーとマットを混ぜたカラーで赤みを抑えつつ、スモーキーなブラウンに仕上げた。
カットは前下がりベースにし、襟足部分は耳下からしっかり量を減らすことで、上から覆い被せる内巻きに入りやすくした。更にインナーグラデーション(内側を短くカットする)事で、襟足の収まりの良さを向上。
お洒落もヘアスタイルも足し算と引き算のバランスが大切。
今回はカラーをした事もあり、あえてシンプルなストレートヘアーを提案した。
てな訳で、今回のお悩みも難なく解決! 次回もお楽しみに!!
AKAMEE所属の美容師。ヘアスタイリストとして活動しながら、外部でヘアメイクやアドバイザーもする。ストリートカルチャーに精通。また自身でストリートスナップも発信している。趣味は民族楽器。昭和生まれのニューエイジ系美容師。