カンパニー松尾の「華麗なるおっぱい」 早川瑞希編

by Keita Miki

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松尾:就職活動は実際にしたの?

早川:一応しましたよ。並行してAV女優もやってましたけど(笑)。でも、周りの人達がすごく必死に就職活動をしている様子を見て、「うわ、しんど……」って思っちゃって。リクルートスーツもちょっとだけ着たかな。もうあまり覚えていないですけど。とにかく周りの必死さに付いていけなくて。

松尾:なんかそんな映画が昔にありましたよね。

早川:「私はついていけないな」って思うようになって。「AVやってた方が楽しいな」って感じている自分もどこかにいて、「やーめた」ってなっちゃいましたね(笑)。でも、学校に内定届けは出さなきゃいけないし、親にも報告しないといけないから、知り合いの会社をやってる人に内定書を作ってもらって。

松尾:それはパパ(笑)?

早川:違います(笑)。本当にただの知り合いです。

松尾:女の力を使ってね。

早川:使ってないですって(笑)。本当に一瞬だけ、その会社で事務として働いていました。その人は私がAVやっていることも知っていましたし。

松尾:まぁ、パパだからね(笑)。

早川:違うって(笑)! この話をするとみんなそう言うんだけど、違いますよ。でも事務よりもAVの方が楽しいし、東京にいることも多いから出勤があまり出来なくなってしまって。申し訳ないので、AV1本に絞りました。

松尾:その頃はまだお母さんにはバレてなかったんだよね。

早川:そうですね、その不動産会社で働いていることになってました。……なんか、普通。普通ですよね(笑)。

松尾:人生的にってこと?

早川:そう。普通だと思いませんか?

松尾:AV女優さんとしては普通かもしれないけど、”普通”の人は脱いでないからね(笑)。早川さんはどうして脱いだんですかね?

早川:……わかんない(笑)。

松尾:「バレなきゃいい」って思ってた?

早川:非日常的なのが楽しかったのと、あとは普通に生きている限り、自分で望まなければAVに出演することなんて無いから、スカウトさんに声をかけてもらったのも何かの縁なのかなと思って。「人生1回きりだし、やってみるか」ってことで飛び込んだ感じです。

松尾:普通に会社員として働いて、普通に生きていくのはつまらないって思っていた部分はあるの?

早川:思ってたかもしれません。

松尾:キャバクラなりラウンジなりの水商売は経験あると思うんですが、それは自分の性格に合ってました?

早川:そうですね、人と喋るのは好きなので。

松尾:調子良いですもんね。

早川:なんでそういうこと言うんですか(笑)。事務員に向いていないってことは自分でも分かりますけど。

松尾:そうですね、大人しいタイプでは無いですからね。

早川:AVがちゃんとしてないって訳では無いんだけど、「いつかはちゃんとしよう」って想いが自分の中にはあって。でも、同時に「AVの方が楽しいな」って思っちゃう自分もいるんですよね。

松尾:早川さんは楽しいことが好きなんですね。

早川:そうなんです。今目の前にある楽しいことを追いかけていたらこうなってたっていう。

松尾:それだと、ただのパリピになっちゃうけどね(笑)。

早川:えー……(笑)。けど、人生ずっとノープランで目先のことしか見えていないので、最近すごく不安です。

松尾:ようやく不安になってきたんだ(笑)。

早川:周りも結婚したり、子供が産まれたりする年齢じゃないですか。私、商業高校に通ってたんですけど、進学せずに就職をした子たちは、もうみんな結婚したり、子供がいたりして。先生から心配されるくらいちゃらんぽらんで、高校を卒業して進学も就職もしなかった子が最近ママになって、めっちゃ落ち着いてるのに、私は4年制の大学を出て就職もせずにAV女優をやってるっていう(笑)。大学に行った意味が無いし、”大卒”って肩書きがあるだけで、「これ、やばいかも」って思う瞬間はありますよ。

松尾:よし、大いに落ち込みましょう。

早川:(笑)。でも、それも自分で選んだ道だから、後悔はしてないです。「まぁなんとかなるかな」って楽観的に考えています。