「良いお店」ってのは、案外、世の中にたくさんある。とにかく情報が早いお店、品揃えが自分好みなお店、素敵なマスターがいるお店、居心地が良いお店、長い時間を共に過ごしてきたお店、なんだか分からないけどずっと居たくなるお店。
本企画『あなたの街の「良いお店」 』では、毎回EYESCREAM.JPがレコメンドする「良いお店」を1つずつ取り上げ、店主への簡単なインタビューと共にご紹介。
記念すべき1回目となる今回は、東京出身であるオーナーの小山兼輝により、2010年に岩手県・盛岡市にオープンした、CIY。歴史的にも作家やアーティストを数多く生み出してきた盛岡という街で、新たなカテゴリーのショップとして注目されているCIYの秘密に迫る。
#01:CIY(岩手県盛岡市)
— 盛岡にお店をオープンさせた理由を教えてください。
ひとり旅をしている時に、この街に魅せられました。中でも、特に感動したのが中津川。鮭が遡上し、白鳥が飛来する、その美しさは日本国内でも屈指の川です。CIYはそんな川から徒歩圏内の距離に位置しています。
— お店の名前の意味・由来を教えてください。
CIYは”The Choice is Yours”の略で、直訳すると「選択するのはあなたです」という意味になります。元々、Apartmentという店名でオープンしたのですが、アパレルの販売だけでなく、写真集や書籍の販売のほか、定期的に展示やイベントを開催していたため、お客様から「ここは何屋ですか?」と聞かれることが多く「だったらお客様に決めてもらおう」ということでこの店名に変更しました。
— お店の基本的なコンセプトは?
ここ何年かで服屋、本屋、ギャラリーなど、カテゴライズすることが困難な多岐にわたった構成のショップが増えましたが、CIYもその1つです。”何屋”ということは僕らにとってはあまり大きな問題ではなく、特にショップコンセプトも設けていません。セレクトショップというよりは時期や状況、関わる人々によって表情を変える、コンセプトショップといった感じでしょうか。
— 具体的にはどんなブランドを取り扱っているのでしょうか?
アパレルでは、[YAECA(ヤエカ)]、[COSMIC WONDER(コズミックワンダー)]、[niuhans(ニュアンス)]、[Jens(イェンス)]、[”C”(シー)]、[PUGMENT(パグメント)]、[Hender Scheme(エンダースキーマ)]などですね。書籍であれば、MACK、Edition Patrick Frey、LIBRARYMANなど国内外の写真を中心としたレーベルや、音楽では、flau、PLANCHA、LEAVING RECORDS、faitcheなどのレーベルを多数揃えています。
— 近隣のオススメショップについて教えてください。
盛岡市内は古くから喫茶文化が根付いており、喫茶店やカフェの激戦区としての顔もあります。その中でも、特にNAGASAWA COFFEEや、六月の鹿という若くて勢いのあるコーヒーショップには是非とも立ち寄ってもらいたいですね。
6月には数年前から親交のある台湾のショップwashida HOME STOREにてポップアップを開催予定。服や書籍の販売のほか、同店をイメージした写真展”The choice is yours”や盛岡のコーヒーショップ NAGASAWA COFFEEによるコーヒーの販売を行う。
今年でめでたく6周年を迎えるCIY。盛岡を訪れた際は是非立ち寄りたい。