「ほんとは意味を知らないけど、わざわざ人に聞くのもなんか寒いな」というファッション用語をわかりやすく楽しく解説する『いまさら聞けないファッション用語辞典』。今週解説する言葉は ”タッキー”。
【第5回】タッキー(Tacky)
Illustration:HONGAMA
Instagram:@hongama56
検索で打ち込むと、”&翼”の下に”スタイル”と出てくる程いま注目されている言葉”タッキー”。2016年春夏の最大のキーワードと言って良いでしょう。
まずは定義から、
[形容詞]
1.(服装・様相など)みすぼらしい,安っぽい,見苦しい
2.悪趣味な,品の悪い
良い意味が1個もないですね。要は日本語で、悪趣味・ダサい、という意味。個性が尊重される現代ではそんな短所もトレンドになるようです。突拍子もないトレンドのようで、そうでもありません。基本的な考え方としては、ナードを解説した記事を参照していただければと思うのですが、「ダサい=クール」という以前からあった潮流に、シンプルなノームコアからの反動として真逆の奇抜なスタイルがトレンドとして浮上した思えば納得です。
メゾンブランドのコレクションのランウェイでも”タッキー”なスタイルはよく見られたので、これからどんどん広がっていくと思われます。あえて、悪趣味で奇抜な要素を取り入れて、危ういバランスを楽しむそれがタッキースタイル。タッキー=悪趣味と覚えましょう。
それでは例文へ
◯
A:「これどう?最近買ったんだ。」
B:「いいじゃん。どこのブランド?こんなタッキーな服をわざわざ作るっていうことは相当イケてるね。」
解説:
意味を分かって使ってますね。ポジティブなタイミングでの使用も◯です。
続いて悪い例を、
×
女子A:「あ、あの人タッキーじゃない?おしゃれー」
女子B:「うそ!?気づかなかったー!イケメンだった?ねぇ!背高かった!?ねぇ!!!」
解説:
タッキー事故ですね。温度差が激しすぎてお互い気まずい思いをすることになるので、気をつけましょう。
これでタッキーは覚えられましたね!意味を忘れないように早速、何かに取り憑かれたように一心不乱にタッキーと唱え続けて、自分を心配してくれた心ある人の優しさを胸に生きていきましょう!