サルでも分かる!『いまさら聞けないファッション用語辞典』第23回:モッズ。

by Mastered編集部

「ほんとは意味を知らないけど、わざわざ人に聞くのもなんか寒いな」というファッション用語をわかりやすく楽しく解説する『いまさら聞けないファッション用語辞典』。今週解説する言葉は ”モッズ”。

「ほんとは意味を知らないけど、わざわざ人に聞くのもなんか寒いな」というファッション用語をわかりやすく楽しく解説する『いまさら聞けないファッション用語辞典』。今週解説する言葉は ”モッズ”。

【第23回】モッズ(Mod)

MODS_fin

Illustration:HONGAMA
Instagram:@hongama56

[名詞、形容詞]
モッズ族の人 、(服装が)最新(流行)の、(MODERN の短縮形)

聞いたことがないという人は居ないであろうこの言葉、モッズ。英和辞典によれば、「モッズ (Mod、Mods、Modernism or sometimes Modism) は、イギリスの若い労働者がロンドン近辺で1950年代後半から1960年代中頃にかけて流行した音楽やファッションをベースとしたライフスタイル、およびその支持者を指す。」とあります。

一番馴染みがあるのは、1951年にアメリカ軍に採用されたミリタリーパーカー(M-51)でしょう。モッズの人々に愛用されたこの服は、モッズコートと呼ばれています。彼らの多くはランブレッタやベスパといったスクーターを移動の手段としており、エンジンが剥き出しのモーターサイクルではスーツが汚れてしまうため、このモッズコートを着ていたというわけです。

一言でモッズと言っても奥が深く、語り始めると長くなってしまいそうなので、よく分からないという方に、参考としていただきたいのが『さらば青春の光』。ユースカルチャーとしてのモッズは、1979年の映画『さらば青春の光』で見られる姿がまさにそのものと言われ、この映画によって日本ではモッズのライフスタイルが明確になり、国内にもモッズというスタイルへの理解が浸透していきます。

簡単な説明になってしまいましたが、例文へ行きましょう。


A「どんなファッションが好きなの?」
B「イギリスのブランドが好きで、あとは、他の人とは違う自分だけのオリジナルを持ち、そのスタイルを追求してます。一言で言うと、モッズかもしれませんね。」

解説:最初から一言で言ってくれたら良いのに! しかし、これも一つのモッズのスタイルなので間違ってはいません。モッズがトレンドになり始めると、古参のオリジナルモッズたちは、裏庭でスーツを燃やしたという逸話もあるそうですからね。

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客「すみません、青島コートありますか?」
店員「モッズコートでよろしかったですか? 」
客「いや、青島コートですね。」
店員「……。」

解説:映画『踊る大捜査』で織田裕二が着用していた通称青島コートですが、正式にはモッズコートなので、お店の人を困らせない為にも、ここはモッズコートと言いましょう。

今回は分かっているようで、実はかなり奥が深いワードでした。この機会に、モッズについて各自、改めて掘ってみましょう!