ファッショニスタの自転車拝見! 「Check Your Bike」#04 中津川吾郎（COMEBACK MY DAUGHTERS ドラム、MIN-NANO店主）

by Mastered編集部

2011.01.29

お洒落な人はやっぱり自転車もお洒落だった！ファッション業界のみならず、各方面の第一線で活躍する方々の自転車とそのファッションをスナップして、ややエンスー気味にお届けするこちらの企画。今回は、多くのリクエストにお応えして、池ノ上の名物ショップ「MIN-NANO」の店主”ゴローさん”こと中津川吾郎氏とその愛車『マングース（MONGOOSE）』の”Moosegoose”をスナップ!

#04 中津川吾郎（COMEBACK MY DAUGHTERS ドラム、MIN-NANO店主）

シュプリームのトルーパーハット、パーカ、ナイキSBのパンツ、シューズ、シュウッドアイウェアーのサングラス（すべて私物）

昨今のファッション業界におけるオールドスクールBMX（トリック用BMXの黎明期1980年代頃のBMXのこと）人気の立役者ともいえるゴロー氏の愛車は、知る人ぞ知る名車”Moosegoose”。1980年と81年の2年間のみに製造されたというかなりレアなこちらは、サイズが大きいBMX、というわけではなく、もともとのジオメトリー（簡単にいえば、自転車フレームの設計のこと）とのこと。乗り味は、BMXというよりもMTB（マウンテンバイク）やミニベロ（小径車）に近いので、長時間のライディングでもOKの1台です。

まずは、コーディネートからチェックしていきましょう。『シュプリーム（SUPREME）』のパーカに、「最近の個人的ベスト」だという『ナイキSB（NIKE SB）』のパンツ、そしてアムステルダムに居を構える人気スケートショップ「BENG」別注のナイキSB”BLAZER PREMIAM”を合わせたリラックス感溢れる着こなし。そこに持ってきたインパクト抜群のファーキャップもシュプリームの今期モノですね。
そして、パンツの裾は、めくらないのがゴロー流。これでもチェーンが引っかかったりしたことはないそうです。

■Bike Spec
フレーム：MONGOOSE “MOOSE GOOSE”
ヘッドパーツ：CHRIS KING “2nut”
グリップ：OAKLEY “OAKLEY ONE”
ステム：SUNTOUR
サドル：ELINA “Lightning”
クランク：COOK BROTHERS（for MTB）
ペダル：KKT “Lightning”
ホイール：ACS
ブレーキ：DIA-COMPE MX900
ブレーキレバー：DIA-COMPE TECH3
ブレーキシュー：KOOL STOP “VANS” Brake Shoe
シートクランプ：TUF NECK

乗りたくて、何年も探していたというこちらのフレームを発見したのが約1年前。最初は、国産のヴィンテージパーツで組み上げていたそうですが、アメリカものを中心に組み直し、遂に完成したのがなんと撮影の数日前とのこと！そんなできたてホヤホヤの1台、そのパーツ構成をマニアックに見ていきましょう。

タフネックのシートクランプ

まず注目すべきは、シートクランプ。こちらの逸品は、「BMXをアメリカもので組み上げるといったらコレ」といわれるほどマストなブランド『タフネック（TUF NECK）』のモノです。
このシートクランプを中心に、ヘッドパーツにはレアな『クリスキング（CHRIS KING）』のBMX規格モデル、ホイールには『ACS』のプラホイールと、「これぞアメリカ」という王道を行くパーツチョイスのように見えますが、よくご覧ください。実は、こちらのプラホイール、通常のモノとは異なり、中抜きされたタイプなんです。いくつものBMX用ホイールを見てきたゴロー氏をして「珍しい」といわしめるこちらは、バトンが細く、全体の印象もスマートになります。

さらに、『エリナ（ELINA）』のサドルと『KKT』のペダルは、共にモデル名”Lightning”。色やブランドではなく、モデル名で合わせるお茶目なパーツ選びはさすがです。

そして、自転車の見栄えを左右するキモともいえるクランクには、多くのオールドスクールBMX、MTBファンを虜にし続ける伝説的メイクス『クックブラザーズ（COOK BROTHERS）』のものをチョイス。元はMTB用のクランクなのだそうですが、チェーンリングはBMX用のモノを採用し、違和感なく仕上げていますね。

個人的に最も注目のポイントだったのが、『オークリー（OAKLY）』のグリップ。オークリーというとアイウェアのイメージしかない方もいらっしゃると思いますが、そもそもこのブランドは、グリップメーカーだったんです。その歴史的な逸品 “OAKLEY ONE”を使うこだわりっぷりには、いやはや頭が下がります。

ちなみに、モトクロスバイクの情報サイト「VitalMX」がオークリー本社を訪ね、その歴史を探った動画もありますので、気になる方は、ご覧になってみてください。

さて、やや自転車成分多めでお送りした今回のスナップはいかがだったでしょうか。MIN-NANOでは、オールドスクールBMXやピストバイクのカスタムも随時受付中とのことですので、「ゴローさんに組んで貰いたい！」という方は、是非一度店頭までどうぞ。それではまた来週！