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お洒落な人はやっぱり自転車もお洒落だった!ファッション業界のみならず、各方面の第一線で活躍する方々の自転車とそのファッションをスナップして、ややエンスー気味にお届けする新企画が、いよいよ本日からスタートします。その記念すべき一回目は、自身の名を冠したブランド『アレキサンダーリーチャン(AlexanderLeeChang)のデザイナーであり、プロスケーターでもあるアレキサンダー・リー・チャン氏と愛車『チネリ(Cinelli)』の”Unica”をスナップ!
#01 アレキサンダー・リー・チャン(デザイナー・プロスケーター)
98年頃に購入したというこちらは、もともとロードバイクだったものを、ピストバイクと同様の固定ギア仕様にしたもの。「何台も乗り換えるというのは好きじゃない」というリー氏は、通常シングルギアにカスタムすることができない、いわゆるドロップエンドのロードバイクフレームに、『ホワイトインダストリーズ(White Industries)』のエキセントリックハブを装備させることで、固定化。フレームへの愛が感じられますね。そんなリー氏の”長年の友”ともいえるこの一台、ご存知の方もいらっしゃることかと思われますが、実は2010年2月に盗難され、同年6月になんとタイで発見された奇跡のバイクなんです。
一体、どうして見つかったのかといえば、そもそもの始まりは「I found your bike in Thailand.」という一通のメール。そのメールにはタイの寺院をバックに、リー氏の自転車が!!すぐにそのメールの送り主に連絡をとると、「ちょっと待っていてくれ」という返事があり、次の日には「お前のBaby(!?)はもうSafeだ!」という自転車を掲げた写真が送られてきたとのこと。そこから、そのメールの送り主がたまたま、来日するタイミングで自転車を運んできてくれることとなり、感動のご対面と相成ったわけです。自転車好きに悪い人はいない、そう信じたくなるエピソードですね。
と、盗難にまつわるストーリーはここまでにして、ファッションサイトらしくコーディネートのほうへ参りましょう。大きな襟が特徴的なアウターに、スリムジーンズを合わせ、ロールアップした裾からソックスちら見せというリラックスした着こなしは、本当に参考になります。ロールアップ部分が短くても、サドルにまたがれば、裾が上がるのでこれで問題なし。ボリューミーなネックウォーマーも良いアクセントになっていますね。
さらに、Uロックホルダー、キーホルスターが超優秀で、手ぶらで乗れるとのこと。これは積極的に真似していきたいところです。
そして極めつけは、フレーム、サドルのイエローをグローブで拾った色合わせ!いやはや、もう何も言うことがありません。
■Bike Spec
フレーム:Cinelli Unica
ハンドル:Nitto
ステム:Cinelli
ヘッドセット:Campagnolo Record
フロントホイール:Velocity DEEP V(初期型)
+SUNTOUR SUPERBE Hub
リアホイール:Velocity DEEP V(初期型)
+White industries Eccentric Hub
クランクセット:Dura-Ace 165mm
+SUPERBE PRO Chainring
サドル:SMP
シートポスト:THOMSON
ペダル:GIPIEMME
ブレーキ:Campagnolo C-Record “Delta”Brake
+KOOL STOP “VANS” Brake Shoe
ブレーキレバー:DIA-COMPE WEINMANN
せっかくなので、ちょっとマニアックな視点で見てみると、自転車そのもののコーディネート、もといパーツ選びにもリー氏独特のセンス爆発。特に印象的なのは、自転車乗りなら誰もが一度は憧れる『カンパニョーロ(Campagnolo)』の傑作Cレコード(通称Cレコ)の”デルタ”ブレーキに、『ヴァンズ(Vans)』のブレーキシュー(Brake Shoe)という洒落の利いた組み合わせ。スポーティーなアルミフレームにヴィンテージパーツを合わせるというのは非常に難しいのですが、そこにヴァンズのブレーキシューを合わせることで程よくリラックスした雰囲気に仕上げている点はさすがです。しかも、リー氏自身の靴もヴァンズ!徹底していますね。
驚きの連続だった今回のスナップ。いかがだったでしょうか。今後も週に1回更新していく予定ですので、乞うご期待!