先月のバズワード 「#Loveislove」

by Mastered編集部

世はインターネット時代。次から次へと新しい言葉が生まれ、そして消えていく、なんとも忙しい時代ですが、そんな時代の荒波を華麗に乗りこなすべく、"先月海外で流行った言葉(=バズワード)"を海外の様々なカルチャーに深く精通するAkeem the Dream氏に解説してもらうのが、この連載『先月のバズワード』。

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世はインターネット時代。次から次へと新しい言葉が生まれ、そして消えていく、なんとも忙しい時代ですが、そんな時代の荒波を華麗に乗りこなすべく、”先月海外で流行った言葉(=バズワード)“を海外の様々なカルチャーに深く精通するAkeem the Dream氏に解説してもらうのが、この連載『先月のバズワード』。

第5回(2016年6月のバズワード)でお勉強するのは「#Loveislove」であります。

■先月のバズワード 第5回「#Loveislove」

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身寄りのない孤児で移民からの叩き上げで出世し、アメリカ建国の父の1人となり(今だとその姿を10ドル紙幣に見る事ができる)アレクサンダー・ハミルトン(Alexander Hamilton)の生涯をマイノリティ系の役者たちが全編ラップ(結構今っぽいフローの)で演じ、ヒップ・ホップ、R&B、ロックなど様々な音楽を取り入れて描いたミュージカル『ハミルトン(Hamilton)』は2015年の7月ブロードウェイでオープンしてから、なんと売り上げが$70,000,000(約72億円)にまで達した。

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「歴史物でヒップホップ?」は一見ミスマッチと思うかもしれないが、この数字を見るとこの手の物語を現代人に刺さる物語として語るにはとても有効だったと思われる。そんな『ハミルトン』の脚本・音楽・作詞・主演(ハミルトン役)を務めたのはNY出身のリン=マニュエル・ミランダ(Lin-Manuel Miranda)だ。父親はプエルトリコからの移民でゼロからキャリアを築き上げた人。移民だったハミルトンに自分の父を重ねてこの作品を書いたという。映像を見るとマニュエルのフリースタイル・ラップの切れ味もナカナカ素晴らしい。(さすがにRootsのBlack Thought には及びませんけどねw)

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1年をかけてフィーバーした『ハミルトン』は、第58回目グラミー賞のベストミュージカル賞、ドラマ部門のピューリッツァー賞を受賞。先月行われたトニー賞では史上初となる16部門にノミネートされ11部門を獲得した。その授賞式の夜は喜びをキャスト達と分かち合う最高の夜となるはずであったが、同日にあまりにも痛ましい同性愛者差別銃乱射事件がオーランドで起こってしまった。おそらく受賞のスピーチは大筋考えられていたと思われるが、マニュエルはスピーチを変更し悲劇についてソネットを使って言及した。

こちらに一部抜粋……

We chase the melodies that seem to find us
僕達は自分を見つけてくれるメロディーを追いかける

Until they’re finished songs and start to play
歌となって再生できるまで

When senseless acts of tragedy remind us
無意味な悲劇は僕達に教えてくれる

That nothing here is promised, not one day
この世に存在する物に何1つ、1日たりとも保証はないという事を

This show is proof that history remembers
このショーは歴史を描いている

We live through times when hate and fear seem stronger
我々が嫌悪と恐怖が強大に感じる時代を生き抜いてきた歴史だ

We rise and fall and light from dying embers
我々は生まれては死に行く だがその消え去る燃えさしの光から

Remembrances that hope and love lasts long
希望と愛は永遠に続く事を思い出す

And love is love is love is love is love is love is love is love is love
そして愛は愛は愛は愛は愛は愛は愛は愛は愛は愛は愛は愛は愛

Cannot be killed or swept aside,
払いのける事も殺す事も出来やしない 

今でもこれを読むと目に涙がにじんでしまうが、このスピーチで何度も繰り返し強調されポイントとなっている「Love is Love」という言い回しは直訳すると「愛は愛」補足すると「どんな形でも愛は愛に変わりはない」という意味だ。男女、家族はもちろん、ゲイ・ストレート人間同士どんな形を取ろうが愛情は愛情、愛に変わりはなく何かを愛する気持ちを差別するほどバカバカしい事はないというマニュエルの思いが込められているように自分は思う。

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Akeem the Dream

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