先月のバズワード 「#Respek」

by Mastered編集部

世はインターネット時代。次から次へと新しい言葉が生まれ、そして消えていく、なんとも忙しい時代ですが、そんな時代の荒波を華麗に乗りこなすべく、"先月海外で流行った言葉(=バズワード)"を海外の様々なカルチャーに深く精通するAkeem the Dream氏に解説してもらうのが、この連載『先月のバズワード』。

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世はインターネット時代。次から次へと新しい言葉が生まれ、そして消えていく、なんとも忙しい時代ですが、そんな時代の荒波を華麗に乗りこなすべく、”先月海外で流行った言葉(=バズワード)“を海外の様々なカルチャーに深く精通するAkeem the Dream氏に解説してもらうのが、この連載『先月のバズワード』。

第3回(2016年4月のバズワード)でお勉強するのは「#Respek」であります。

■先月のバズワード 第3回「#Respek」

ヒップホップ界の名物CEOのBirdmanをご存知だろうか? 2000年代に南部のヒップホップサウンドが大ブレークしたきっかけとなったニューオルリーンズに拠点を置くレーベルCash Money Recordsの名物CEO兼ラッパーだ。

Cash Money Recordsはレーベルのアーティスト達に対する巨額のギャラの未払いが原因で数々の問題を抱えながら、現在もNicki Minaj、Drake、Lil Wayne、Young Thugなどヒップホップを代表するアーティスト達が在籍しており、未だにBirdmanはボスを演じている。

いつでもCash Money Recordsの名に恥じぬ成金スタイルで、そのジュエリーの選び方は一級品、自分が開発した南部のスラングから影響受けたラップ言語も超有名だ。「ぷるるるるぅぅぅ~(鳩の鳴き声)」、「ワッツハンニンッ プレイボィ?!(調子どう?)」、「ワンハネッッ!(100%)」、「スタナ! ゲッチョシャインオン~(兄弟がんばってっか?)」と軽快に話す。

そんなBirdmanが先月、”世界一危険な朝のヒップホップラジオ番組”を謳う『The Breakfast Club』に20人ほどの手下を引き連れて出演した。スタジオに緊張が走る中、以前からBirdmanに対するぶっちゃけコメントを続けてきた名物パーソナリティー、Charlamagne tha godを含めた3人のパーソナリティーに対し、Birdmanはイラついた感情を露わにした。

狭いスタジオの椅子に腰掛けBirdmanは言った、「Put some Respek on my name! All Tree O Yall!(俺の名前にはリスペックを乗せろ、お前ら3人とも)」。

口の中にジュエリーを身につけている事と、濃ゆい南部訛りがかかった事によって、Respect(リスペクト=尊敬)という発音ができず、Respek(リスペック)と発音してしまい、Three(スリー=3人)もTree(チュリー)というお茶目な発音に。

その後、Birdmanはこのお茶目な発音で3人のパーソナリティーに文句を言いつづけ、Charlemagneが、Birdmanの悪口を公言しているラッパーRick RossやTrick Daddyにはサシで話をしないのに、なんでラジオパーソナリティーの自分たちだけ注意されないといけないの?と揚げ足をとると、インタビューを放棄。プンプン怒りながら、手下達とスタジオを後にしたのだった。

そして、この2分26秒の動画は即座にヴァイラル・ビデオとなり、様々なインターネット・ミームを生むことに……。

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という感じで、インターネット上では皆が楽しくミームを作りまくって、大盛り上がり。

さらにはクリップ全体をアカペラで仕立て上げたHamiltonesのこれとか……

大げさにカリキチュアした爆笑アニメーションまで制作された。

この1件でお茶の間の笑い者になってしまったBirdmanだったが、当然こんな事でつまづくヤワではない。間髪入れずに、オフィシャルのRespek Tシャツを販売し、さらにはRespekという曲とビデオまでリリースするなど、自分の失態を勝機に変える天才的なビジネスセンスを発揮。

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自分で意図せずして、ここまでヒット数を生むヴァイラルなビデオ素材を作れる人なんているのだろうか? いや、絶対彼しかいない。乗せます! リスペック!

POSTED BY

Akeem the Dream

デザインの仕事したり、イベントやったり 買い付けやったりっす……。詳しくはリンク先をご参照ください。

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