「ほんとは意味を知らないけど、わざわざ人に聞くのもなんか寒いな」というファッション用語をわかりやすく楽しく解説する『いまさら聞けないファッション用語辞典』。今週解説する言葉は ”ファティーグ ”。
【第14回】ファティーグ(fatigue)
Illustration:HONGAMA
Instagram:@hongama56
[名詞、形容詞]
疲労、疲れ、(兵士の懲罰に課される)雑役、作業服
ファティーグには、軍隊の労働、作業着といった意味があります。ファティーグ・ルック、ファティーグクローズと言うとそういった作業着をモチーフにしたファッションやアイテムという意味に。ワークルックに近いですが、ファティーグの方がミリタリー的な意味合いが強くなるところがポイントと言えるでしょう。代表的なアイテムが、ファティーグパンツ。軍隊の作業用に使われていたミリタリーパンツなどのことを指し、丈夫な素材で少し太めのシルエットに、大きなポケットなど労働者のための機能的なデザインが施されています。
それでは例文へ。
○
A:「また、ミリタリー流行ってるよね。」
B:「個人的には、ファティーグパンツ流行ってるんだよね。ファティーグジャケットは隆盛を極めてるけど、パンツはこれからどんどん人気が出てくるんじゃないかな。」
解説:
ミリタリーの話をしてる時にアイテム名として使えば普通にOKです。ちなみにファティーグパンツは別名ベイカーパンツとも呼ばれています。
×
A:「ジャングルファティーグまじやばくない?」
B:「わかる!朝起きれないし、疲れ取れないし、なんかおかしいなーと思って病院いったらさー。」
A:「え?」
B:「あれ、ごめん、アドレナルファティーグ(副腎疲労症候群)の話じゃなかった?」
解説:
かしこ過ぎて会話にならない人ですね。疲労という意味もあるのですが、日本人が使う場合たいていファッションの話なので空気読みましょう。(ジャングルファティーグは簡単に言えばベトナム戦争の頃にアメリカ軍に導入された熱帯用のジャケットです。)
これでファティーグは覚えましたね。今週末は手当たり次第古着屋を回って「ファティーグパンツありますか?」を連呼することで、胸の内に秘めた”覚えたてのファティーグ早く言いたい欲”を解放させましょう。