「ほんとは意味を知らないけど、わざわざ人に聞くのもなんか寒いな」というファッション用語をわかりやすく楽しく解説する『いまさら聞けないファッション用語辞典』。今週解説する言葉は ”ソリッド”。
【第8回】ソリッド(solid)
Illustration:HONGAMA
Instagram:@hongama56
使えたらなんかかっこいいですよねソリッド。
[名・形動]
1 固体。また、固体状であるさま。
2 堅固なさま。硬質であるさま。また、うつろでなく中まで密であるさま。
要は固体を表す言葉なのですが、この個体のイメージを元にした感覚的な表現として、よく使用されています。一口にソリッドな◯◯と言っても使い方によって様々な意味に変化して使われるので意味が掴みにくいですよね。
例えば、ワックス(整髪料)、音楽(ロック)の話をしていたら、ソリッドな≒ハードな。色の話をしていたらソリッドな≒単色、無地であったり、ファッションの話をしていたらミニマルに近い意味でも使われ、または斬新な〜などという意味も。特にファッションだと意味が広くなるような気もします。
ここまで感覚的に使われ過ぎていると厳密に定義はできませんが、やはり堅固なさま。硬質であるさま。また、うつろでなく中まで密であるさま。が解りやすいですかね。逆に言えばこのイメージに沿っている物事に対して使うのであればOKで広く応用できる言葉でもあります。頑張ってマスターしましょう。
それでは例文です。
○
男A「好きな映画監督とか居る?」
男B「SF界では、アレックスガーランドだね。彼の無駄のないソリッドな脚本が良いんだ。『アンチヴァイラル』では潔癖さすら感じたぐらいだよ。」
解説:
技あり〜! ”うつろでなく中まで密であるさま。”というニュアンスを含め、上手に応用できています。少しイラっとしますが、そこは人間力でカバーしましょう。
続いて失敗例です。
×
客「ソリッドな感じでお願いします。」
美容師「かしこまりました。(抽象的だなぁ・・・。)」
5分後
客「お兄さんこれ丸刈りじゃないですか!」
美容師「いえ、ソリッドボウズです。」
解説:
取り返しのつかないことになる可能性があるので、イメージはしっかり伝えましょう!
今回は難しかったですね! ソリッドはイケてるっぽい人が使うのを聞いて、盗んで覚えましょう!