ショーの舞台はモロッコの雄大な美しさを称賛。

1949年に発表されたPaul Bowles（ポール・ボウルズ）の小説『The Sheltering Sky（邦題：極地の空）』にインスパイアされ、Anthony Vaccarello（アンソニー・ヴァカレロ）はロンドン在住のアーティストであり舞台デザイナーのEs Devlin（エス・デヴリン）とコラボレーションし、アガファイ砂漠の真ん中に荘厳なセットを考案した。

広大な乾いた未知の地に囲まれ、明るく発光する円形のオアシス。期待と神秘が隣り合わせ、まさに人生の魅惑的な複雑さを象徴するよう。

ボウルズの不朽の名言「人はいつ死ぬかわからないから、人生を尽きせぬ泉のように考えている。だが、すべてのことは一定の回数しか起こらず、実際その回数は極めて少ない。あと何回、子供の頃のある午後を思い出すだろうか？ 今やすっかり自己の一部になっていて、それがなければ自分の人生など考えられない、と思えるほど大切なある日の午後を。おそらく、あと4、5回だろう。そんなにないかも知れない。あと何回、満月を眺めるだろうか？ せいぜい20回だろう。だが、人は無限にその機会があると思っているようだ」。

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