ファッション業界で一番ダサいTシャツを探せ! 『ダサTわらしべ長者』 第16回

by Keita Miki

春夏秋冬、1年365日のうち、リアルに340日ぐらいはTシャツを着ているMastered編集部だからこそ、気付いたことが1つある。
最近、世の中のTシャツがちょっとお洒落になりすぎた……。
人々の”安くてお洒落なTシャツ”への需要に応えるかのように、Tシャツのシルエットは改善され、”どん詰まり”の首もとは淘汰され、グラフィックは洗練されたものへと変化。気付けば、地方の土産屋のTシャツでさえ、「なんだよ、思ったよりお洒落じゃん……」、という始末である。
ダサい、どう着てもダサい、目も当てられないほどダサい。だけど、なんだか笑えるくらいにダサくて、いつまでたっても捨てられない。そんな僕らの愛した”ダサT”たちは、一体何処へ消えてしまったのだろうか。
”深イイ話”ならぬ”ダサイイTシャツ”は、最早、絶滅危惧種なのだろうか。
上記のような無駄に熱い”ダサT”への想いを胸に、Mastered編集部がお届けする連載『ダサTわらしべ長者』では、毎回、ゲストに自慢の”ダサT”を持ち寄ってもらい、それを現在編集部が所持している”ダサT”と物々交換。この物々交換を続け、”キング・オブ・ダサT”を見つけ出そうという青春系企画であります。
第16回には、LABORATORY/BERBERJIN®︎およびLABRAT(ラブラット)の田中奨伍さんが登場!

Photo:Kazuki Miyamae

前回のおさらい

前回はアサノケンジさんが所持していたThe ChapmansのバンドTシャツをゲット!

今回はこのTシャツと、田中さんの自慢の”ダサT”を交換してもらいます。

田中奨伍(LABORATORY/BERBERJIN®︎、LABRAT)

原宿のヴィンテージショップ・LABORATORY/BERBERJIN®およびLABRATの名物スタッフ。若かりし頃にはストリートスナップの常連として『TUNE』の表紙を何度も飾った、とびきりのオシャレさん。長崎県・五島列島の出身で、五島列島を舞台としたアニメ作品、映画などでは方言監修を担当するなど、五島列島の文化を広めることにも一役買っている。

— 人生で初めて自身で購入したTシャツを教えてください。

大阪のアメ村で買ったPUMA(プーマ)のニセモノのチビT。

— Tシャツが似合う有名人と聞いて思い浮かぶ人は?

『ビーチボーイズ』の反町隆史。

— この夏イチオシのTシャツを教えてください。

ヴィンテージのThe SugarcubesのTシャツ。

— 何かお知らせがあればどうぞ!

年内にLABORATORY/BERBERJIN®でイベントを開催するかもです。

田中奨伍さんのダサT – 手書きの”ビョーク”Tシャツ

Björkが好きで、BjörkのTシャツを着たいなと前から思っていたので、LABRATの無地Tシャツに自分で”ビョーク”って文字を書きました。

久々の自作系ダサTですね。往年の”ニューシャネル”的なフォントも良い感じです。

昔は自分で好きな映画とかアイドル関連のグッズを作っちゃう人が沢山いたと思うんですが、そのDIY精神を今でも引きずっているっていうダサさですよね(笑)。「自分で書いちゃうか」的な。

今の時代、わざわざ自分で作らなくても、そこそこの価格でちゃんとしたものが売ってますもんね。とはいえ、こういったブートレグ文化から名作が生まれることも多々あるのがファッションの面白いところだと思うので、素敵なダサTだと思います。ありがとうございました!

ということで、第16回ではThe ChapmansのバンドTシャツと手書きの”ビョーク”Tシャツを交換!

次回は、この手書きの”ビョーク”Tシャツと、自慢のダサTを交換してくれる方を捜索し、ゲストとしてお迎えしてお届けします。

それでは皆様、第17回もお楽しみに。