店を始めたばかりのとき頑張って買った、フランスのハイエンド向け自転車メーカー、LOOK CYCLEの自転車。コンポーネンツはSHIMANO DURA-ACE セラミック。”フェラーリ”という愛称(笑)で、通勤するときはもちろん、セントラルパークを走ったり、生活に欠かせない家族のような存在ですね。
自転車のメンテナンスに欠かせない工具は、店頭に立つ上での必需品。
メジャーは、フレームのサイズを測るのに結構使うんですが、”インチ”と”センチ”でお客さんに説明しないといけないので、大きいものを使っています。
真ん中のハンマーは、10年ぐらい使っているもの。たまに、古い自転車を持ってくるお客さんがいるのですが、そういうものだと錆びているのでハンマーで強めに叩かないと取れない部品があるんですよ。
左のシルバーのものは、最近CHARI&COから発売したRUNWELLとコラボレーションした15mm レンチで、フロント ウィールとリア ウィールを外す際に1番使うものです。
木梨サイクルとコラボさせていただいたアイテムなのですが、ニューヨークは日本と比べて寒いので、毎年11月ぐらいからネックウォーマーがないと自転車に乗るのが辛いんですよね。シンプルなものを何枚か持っていてローテーションして使っています。
2008年ぐらいからブランドのルックをずっと撮っているので、実はカメラを使うことも多いんです。SONYの『α7s Ⅱ 』とLEICAの『ズミクロン』というレンズのセットアップが好きで、ルックはだいたいこれで撮っています。あと、自転車のレースは夜が多いうえにスピードもあるので、そういう点が優れている『α7s Ⅱ』は使いやすいんですよ。自転車に乗りながら撮影することもあるので小さくて軽いところも気に入っています。
仕事のときは、G-SHOCKを付けることが多いです。頑丈なので壊れることを気にしなくていいので。
右の黒いモデルは、持っているなかで1番古いもので、1989年に発売したモデルです。
真ん中が、CHARI&COとのコラボモデル。日本やアメリカだけでなく
世界中で販売したものなんです。実は、G-SHOCKで初めて2色にまっすぐ色を分けたモデルなんですよ。ワンカラーとか柄物はできるんですが、印刷時にズレる可能性があるので、パシッと色を分けるのが難しいそうで。2年かかってやっとできたものなので、思入れが深いモデルです。
左のグレー × 黒のモデルは、BEAMS別注のG-SHOCKだったと思います。
—仕事道具を選ぶ上で重視していることは。
とにかく動く仕事なので、持ち運びやすさや軽さを重視して選ぶことが多いかもしれません。
—後藤さんが自転車に乗り始めたきっかけを教えてください。
ニューヨークに移ってきたのは2002年で、自転車に乗り出したのは2005年ぐらいのこと。友達周りで自転車買ってみようかというような感じで普通のローカルな自転車屋で買って、ノリではじめた感じでした。確か、FUJI BIKEの安い自転車だったかと思います。
—ニューヨークでは自転車移動がすごくメジャーなことに驚きました。
時間通り来ない地下鉄やすぐ渋滞する車よりも、自転車が1番早く移動できますからね。何年か前にMercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)が作ったCMで、メッセンジャーとMercedes-Benzに乗るハイエンドユーザーがNY内を競争してメッセンジャーが勝つっていうものがあったんですよ。そのCMが象徴するように、とにかく自転車が1番早いです。
—お店にはどういうお客さんが多いのですか。
自転車目当ての人もいますが、アパレルを見に来る人も結構いますね。2年前に買ったパンツを気に入ってくれて、わざわざヨーロッパから買いに来てくれたり。ライダーからのフィードバッグをもらいながら服を作っているんで、リピーターが多いのも特徴ですね。
—では最後に、自転車の魅力を教えてください。
歩くより早くて、車に乗るより風を受けることができて、自走であるってことですかね。モーターもガソリンでもなくて、自力で動いて場所を移動するっていうのがいいなって。NYの街のいろいろな表情を、自分の力で移動しながら楽しめるっていうのはすごいことだと思います。
175 Stanton St, New York, NY 10002
営業時間:13:00~18:00(不定休)
http://www.chariandco.jp