「良いお店」ってのは、案外、世の中にたくさんある。とにかく情報が早いお店、品揃えが自分好みなお店、素敵なマスターがいるお店、居心地が良いお店、長い時間を共に過ごしてきたお店、なんだか分からないけどずっと居たくなるお店。
本企画『あなたの街の「良いお店」』では、毎回EYESCREAM.JPがレコメンドする「良いお店」を1つずつ取り上げ、店主への簡単なインタビューと共にご紹介。
第9回の今回は、京都府・京都市のProphet。
京都の町屋ならではの奥行きが深い独特の造りをしている店舗は、外から見るだけでも探究心をくすぐられる。他にはないセレクトには同店の”良いものを知ってほしい、拡めたい”という気概を感じずにはいられない。
#09:Prophet(京都符京都市)
— 京都でショップオープンに至った経緯を教えてください。
もともと別のエリアでインポートの洋服を扱うお店をやっていましたが、当時、台頭してきた影響もあり、ストリートブランドを中心としたセレクトショップを展開する計画が持ち上がりました。そして、その頃徐々に注目されだしたメインストリートから1本はずれた御幸町通りに2000年10月に出店することとなりました。
— Prophetというショップ名の由来、もしくはコンセプトはありますか。
某有名アルバムでサンプリングされたミュージシャンのアルバムのタイトルがルーツです。
”Prophet”という、適度に丸みを帯びたなんとも言えないアルファベットの並びも気に入りました。当時は音楽・ファッション・アートが強く結びついたストリートカルチャー全盛期の時代で、Prophetも多分にその影響下にありました。
— 今シーズンおすすめのアイテム等があれば教えてください。
長らく展開している[DIGAWEL(ディガウェル)]、[nonnative(ノンネイティブ)]、[YAECA(ヤエカ)]などのブランドを軸に[Hender Scheme(エンダースキーマ)]のシューズや小物をアクセントにセレクトしております。上記のブランドももちろんオススメですが、今シーズンより取り扱いがスタートした[MAINU(マイヌ)]や[TONSURE(トンシュアー)]といったパターン・カッティングに魅力のあるブランドのアイテムもオススメです。
—ショップコンセプトと通ずるものですが、Prophetならではの強みはどういったところでしょうか。
枠にとらわれず、自由で幅のあるブランド、アイテムセレクトを心がけています。
一見、不揃いに見える並びでも、足したり引いたりすることによって、それぞれのアイテムの魅力を引き出せるような提案が出来ればと思っています。洋服を”着る”ということへの魅力を再認識して頂ければ嬉しいです。小さいお店ですが、基本的にはゆっくりと見ていってくださいというスタンスです。
—”ウチの店へ来たら、近所でこれ食え”的な飲食店やお土産など、おすすめの食べ物があれば教えてください。
すぐ近所の喫茶店、フライトイン喜久屋がオススメです。
落ち着いた雰囲気が魅力の喫茶店。昔ながらのどこか懐かしいオムライスがいただけます。食後のコーヒーも絶品です。
—観光都市の京都ですが、特にここは寄ってけ的なおすすめのスポットを教えてください。
京都・下鴨神社と鴨川に挟まれた閑静な住宅街の中にある108 shop&event spaceがオススメです。
古民家を改装した趣のあるギャラリーでは絵画・写真・オブジェやヴィンテージ雑貨などの展示・販売がされています。
また、海外からの来客も多くサロン的な要素も持ち合わせているため、日常では味わうことの出来ない交流の場にもなっていて、内容はもちろんですが、靴を脱ぎ、畳の上でくつろぎながら、作品を楽しむことができる空間が最大の魅力です。
—最後に、今後のProphetでの展望、イベント告知やニュースがあれば教えてください。
2017年1月中旬より、[DIGAWEL]のアーカイブ展を開催します。過去のコレクションの懐かしいアイテムも店頭に並ぶ、見応えのある内容となっておりますので是非ご覧になってください。もちろんお買い求めもいただけます。