「意思ある自由を」というコンセプトを掲げ、これまでにも数々の独創的な時計を生み出してきたウォッチブランド[INDEPENDENT(インディペンデント)]が本年で、めでたく設立20周年を迎えた。
これを記念し、現在[INDEPENDENT]の特設サイトでは、tofubeats、OKAMOTO'Sなど、当サイトとも縁の深い面々を起用したスペシャルコンテンツが公開中となっているのだが、本特集では、EYESCREAM.JPなりの[INDEPENDENT]へのお祝いとして、先日の一週間スナップ好評を博し、キャリア15周年を迎えたYAMATO(ORANGE RANGE / NEENEE)への取材を敢行。
実際に[INDEPENDENT]の時計を着用してもらいながら行った、エクスクルーシヴインタビューとスペシャルムービーをたっぷりとお届けしていく。
Movie:Lari Shintaro Nakayama、Styling:Hisataka Takezaki、Text&Edit:Keita Miki、Special Thanks:LABORATORY/BERBERJIN®、ARMS CLOTHING STORE
みんなが思い浮かべるような時計じゃない方が格好良いと思うんですよ。
— YAMATOさんが初めて時計を買ったのはいつ頃のことですか?
YAMATO: 高校を卒業したくらいのタイミングで、ふとアンティークの時計が欲しくなって、古着屋を巡って買ったのが最初ですかね。時計って、当時から自分の中ではファッションの一部という感覚が強くて、それは今でも変わらないかもしれません。
— 今、自分が付けるならどんな時計?
YAMATO: 時計を選ぶ時に重要視しているのは、洋服やアクセサリーと合わせた時の統一感。そういう意味では、今回着用させてもらった[INDEPENDENT]の『MECHANICAL「BJ3-446-91」』はギミックは面白いけれど、シンプルで他のアイテムと合わせた時の統一感を出しやすいので、かなり自分好みだと思います。
— [INDEPENDENT]の時計の第一印象を教えてください。
YAMATO: すごく衝撃的なデザインですよね。あまり時計に詳しく無い分、「こんな時計があるんだ」というような驚きがありました(笑)。だけど、僕自身の感覚としては、型にハマらないモノの方が好きなので、この『MECHANICAL「BJ3-446-91」』はすごく魅力的だなと思います。みんなが思い浮かべるような時計じゃない方が格好良いと思うんですよ。音楽を作る時も同じで、みんなが思い浮かべるような僕たちの音楽じゃないモノを作りたいという想いが常にあって。この時計を見ながら、そんなことを考えましたね。
— 普段のご自身のコーディネートに取り入れるなら、どんな風に合わせたいですか?
YAMATO: あまり背伸びをせず、さらっと付けられる時計なので、どんな服装にもマッチすると思うんですが、個人的には軍モノの古着なんかと合わせたら最高に格好良いかなと。ただ、普段着用することを考えると、時計を着用する時はオン/オフで言う、オンになっているシーンの方が多いと思うので、少しカッチリした感じで合わせたいですかね。
— 時計の必要性を感じるのはどんな時?
YAMATO: 例えば旅行に行く時とか、きちんと計画を立てて遊びに行くような時には絶対に必要ですよね。沖縄の人はルーズだから、そういう時にはちゃんと時計をして、みんなに迷惑を掛けないようにしています(笑)。
— ファッションもYAMATOさんの自分らしさを表現する手段の1つだと思うのですが、そもそもファッションに興味を持ったキッカケは何なのでしょうか?
YAMATO: 中学校の頃に古着っていうモノの存在を、初めて雑誌で知ったんです。それから古着に興味を持ち始めて、地元のフリーマーケットで自分の洋服を売って、その売上で古着を買うっていうことを繰り返しているうちに、どんどんのめり込んで行って。なので、古着が大きなキッカケの1つと言えるかもしれませんね。
— 今でも直接洋服屋に足を運んで洋服を買うことが多いそうですが、それはどうして?
YAMATO: 古い考えかもしれませんけど、やっぱり実際に自分で洋服に触れて、見て、試着して、体型や雰囲気に合ってるかを確かめてから買いたいっていう思いがあるんですよね。今の時代、インターネットで簡単に洋服が買えるし、気に入らなければ返品だって出来るじゃないですか。でも、僕はお店に足を運んで、店員さんとのコミュニケーションを楽しんだり、色々な知識を教えてもらいながら、洋服を買うのが単純に好きなんです。同じ「モノを買う」っていう行為でも、そっちの方が色々な景色が見えて来るじゃないですか。
— 洋服の中でも、特に古着が好きな理由は何かありますか?
YAMATO: 例えば「デニムの発祥はフランスのニームっていう町で……」とかって知識は、別に知らなくても普段の生活で困るようなことは何も無いんですけど、そういうウンチクを知れば知るほど、古着が面白くなってくるんですよね。その商品を買わなくても会話が成り立つし、それをキッカケに友達が出来たりもする。そういう人との出会いやコミュニケーションが古着の醍醐味だと思うんです。
— [INDEPENDENT]は”意思ある自由”というキーワードをブランドコンセプトに掲げているのですが、YAMATOさん個人で考えても、ORANGE RANGEというグループとして考えても、かなり自由なスタンスで活動を続けて来ていますよね。YAMATOさんにとっては、どういう時が自由を感じる瞬間ですか?
YAMATO: 端的に言えば、自分を表現している時ですかね。ライブをして、みんなの前で歌って、踊って、自分自身をさらけ出している時。それを観客の皆さんが楽しんでくれている。その空間は、自分にとって最も自由な瞬間だと思います。
— YAMATOさんはORANGE RANGEのほかにも、NEENEEというバンドを結成していますが、それぞれで自由を感じる瞬間は違うものですか?
YAMATO: うーん、どちらでもやっていることにそんなに変わりは無いんですが、ORANGE RANGEがあるおかげで、NEENEEでもより自分らしさを発揮することが出来ていると思うし、その逆もまた然り。結果的にORANGE RANGEとNEENEE、どちらでも自由度は増したかなと思っています。
— ORANGE RANGEの話をすると、2010年に自主レーベルSUPER ((ECHO)) LABELを設立し、以来、自主レーベルから活動や発信をしています。これも”意思ある自由”の1つだと思うのですが、自主レーベルを立ち上げた理由について伺えますか。
YAMATO: 僕たち自身が、もっとグローバルに発信していきたかったというのが大きな理由ですね。スタンディングのライブハウスでのライブだと、メインの客層は10代~20代になることが多いんですが、ホールでライブをやってみると、こちらが驚くほど、様々な年齢層の方がライブを見に来てくれていることに気付くんです。海外の方も含めて、自分たちの音楽を応援してくれる人たちの期待に、もっと柔軟に応えていきたいと思ったのが自主レーベルを設立したキッカケになります。
— 地方から出て来たミュージシャンは基本的に東京に移住することが多いと思うのですが、ORANGE RANGEの皆さんは、ずっと沖縄に拠点を置き続けていますよね。
YAMATO: 最近良く思うのは、ほとんどのミュージシャンって大なり小なり、「売れたい」とか、「トップに立ちたい」って想いがあるんですよね。それはプロとして当然だし、全然悪いことでは無いんですが、ORANGE RANGEというバンドにはそれが全く無いんですよ(笑)。それがみんな東京に移住しない理由なんじゃないかな。売れるよりも、沖縄にいて自分の知ってる景色の中で生活したいっていう気持ちの方が強いというか(笑)。家族や昔からの友達と過ごす時間の方が、自分たちにとっては大切なんだと思います。
— でも、やっぱり東京にいる時間も必然的に長くなるじゃないですか? 離れたからこそ気付いた沖縄の魅力って何かありますか?
YAMATO: 沖縄は変わらないんですよ。いつまでも沖縄のまま。それが一番の魅力なんじゃないですかね。でも、東京が嫌いとか、そういうことでは無くて、どちらの環境にも対応出来るようになったのは、本当にORANGE RANGEというバンドを続けてきたお陰かなと思います。
— ORANGE RANGEとしても自主レーベルの発足以降、インターネットでも話題になった”SUSHI食べたい feat.ソイソース”のMVをはじめ、自由な発想でユニークな提案を行っていますもんね。
YAMATO: 沖縄って島の根底にはチャンプルー文化があるんですよ。様々な文化が混ざり合っているんだけど、不思議と何かが突出することは無い。自分たちもいざバンドを組んでみたら、生まれ育った環境からなのか分からないけど、そのチャンプルー文化が音楽に自然と反映されていて。そういう意味では唯一無二の存在だと思うんですよね。もし何かに偏っていたら、15年もバンドは続いていないだろうし。今日実際に着用してみて、[INDEPENDENT]の時計も唯一無二の存在だと感じたし、折角つけるなら、やっぱり自分らしさを表現する時計がいいかなと。今後も、[INDEPENDENT]からどんな時計が出て来るのか、楽しみにしていますね。
INDEPENDENT 『INDEPENDENT MECHANICAL MODEL』
シンプル&シャープな先端デザインで新しいモッズテイストをアピールしてデビューした[INDEPENDENT]の初代モデルを現代風に復刻。機械式ムーブメントのメカニズムが見えるスケルトン仕様のディスク式アナログ文字板を採用した斬新なデザインが特徴的な1本となっている。